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父(享年75歳)の7回忌を迎え
父を思い出す事が最高の供養だと思い
この連載を書くことにしました
父(三男)は熊本の貧しい農家の
4番目の子どもとして生まれました
一番上の姉(初子)を筆頭に
その下には男五人(一男・二男・三男・四男・五男)
の6人姉弟そんな父と私のお話です
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初めての方はこちら から
父の兄弟は5人とも既に亡くなっていたが
その連れ合いであるおばさん達や従兄弟たちが
父の訃報を聞き駆けつけてくれた
一男伯父さんの長男であるH君は
(とは言っても50才過ぎ)
葬儀場に横たわる父の亡骸を見ると
「おっちゃ~ん」と亡き崩れた
H君は熊本で整備工場を営んでいた
父は一男伯父さんが亡くなってからも
「車検だ」「ちょっと車の調子が悪い」だの言って
福岡から、わざわざ2時間ほど掛けて
その整備工場へ行っていた
私が「近くの整備工場に出せば良いじゃない」と言うと
「安くしてくれるし・・・Hに任せると
きっちりやってくれるからね」
といかにも自分が得するから行っているかの様に言っていたが
そうではなかった様である
H君が話してくれた
「おやじが亡くなってから、おっちゃんは俺のことを
気にかけてくれて、結婚する時も相談に乗ってくれたんだ
それからも、ときどき様子を見に来てくれて
車検も俺が『金は要らない』と言っても
『おふくろさんに何かしてやれ』って必要以上に
置いて帰っていたんだよ
おっちゃんは、俺のもうひとりのおやじだったんだ」
そう言うと~また号泣した
四男叔父さんの長男である
K君の相談に乗っているのは知っていた
父は四男叔父さんの借金の保証人になり
事業に失敗した叔父さんの借金を肩代わりして払った
叔父さんが亡くなった後、K君はその事を聞かされ
「父の借金は僕が働いて返します」
と言いに来たK君に
「四男に貸した金だ
お前が返す必要は無いぞ
自分が幸せになる事だけ考えろ」
と父は言ったそうだ
私より2才年下のK君はいつも言っていた
「三男伯父さんが僕のお父さんだったら良かったのに」
「何言ってるの
四男叔父さんも優しくて良いお父さんじゃない」
私がそう言うと・・・「まあね」
そう言うK君の言いたいことは分かる様な気がしていた
父は身内にも他人にも惜しみなく愛情を注ぐ人だった
私たち兄妹はそんな父から、どんなものにも換え難い
【愛】をたくさんもらった
金銭的にはとても裕福とは言えない家庭だったが
心は満たされていた
お通夜の席には大勢の方が参列してくれた
多くの人が涙を流してくれる
「お父様には本当にお世話になった」と言ってもらった
私は思った
『人間の本当の価値って
亡くなった時にわかるんじゃないか』
私が死んだ時・・・
何人の人が心から悲しんでくれるのだろう
取り敢えず、兄妹と子供たちは泣いてくれるだろう
旦那はまさか『良かった』なんて思わないよね
友達は
会社の同僚は
わ~自信が無いわ~
父は自分の事より他人の事を先に考える人だった
人を喜ばせることが好きだった
自分が損をしてでも、他人にやってあげる人だった
要領は悪いけれど、いつも正直に生きていた
何にでも全力で一生懸命やる人だった
子供たちがまだ小さい頃、八方美人だった私に
言ってくれたママ友が居る
「私は~自分が死んだ時に心から悲しんでくれる人が
1人でも居ればそれで良いと思うの
みんなに嫌われない様に生きていれば
敵は作らないかもしれないけど、味方も出来ないわよ
芸能人でも、好きな方に名前が上がる人は
嫌いな方にも名前が上がる
どちらにも名前が出ない人は
存在感が無いって事じゃないかしら」
葬儀の席でその言葉を思い出していた
~(201)へ続く~
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