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父(享年75歳)の7回忌を迎え
父を思い出す事が最高の供養だと思い
この連載を書くことにしました
父(三男)は熊本の貧しい農家の
4番目の子どもとして生まれました
一番上の姉(初子)を筆頭に
その下には男五人(一男・二男・三男・四男・五男)
の6人姉弟そんな父と私のお話です
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初めての方はこちら から
父が亡くなって、ひとり暮らしになった母
父が一番気がかりなのは~残された母の事だろう
生前は新婚さんのように仲が良い両親だった
父は70才の母を
「母さんは世界一可愛い」と言っていた
そんな父が居なくなって、母は毎日泣いている
口を開けば「もっと○○してあげれば良かった」と
後悔の念ばかりである
気持ちはとてもよくわかるが・・・
それでは母自身が前に進めない
「お母さんがそんなだから
お父さんが成仏できなくて
まだこの家に居るんじゃないの
淋しいのは私も同じなの
でも・・・泣いたってお父さんは帰って来ないのよ
後悔したってもう何もしてあげる事は出来ないの
今、出来る事はお父さんをきちっと供養してあげることでしょ
あの世のお父さんを心配させないことでしょ」
母は静かにうなずいた
母は胃がんで胃の全摘手術を受けている
とても胃が無い様には見えない元気な母だが
もし、急に何かあった時~一人だと心配である
誰が母を看るのか
兄妹3人で話し合った
義姉の聖子さんは結婚当初から
『親は看ない宣言』をしている
それを裏付けるかの様に
兄は神戸にマンションを買った
『最終的には福岡に戻りたい』と思っていた兄を
聖子さんが押し切って、買わせた感じである
兄は「母さんは長男の俺が看る」と言うが
義姉の協力なしには、それも無理だろう
母も地元を離れる気はないと思う
妹は義母と同居である
物理的に無理だ
.
となると~可能なのはうちだけである
.
旦那は長男だが、義両親は既に亡くなっている
前々から旦那は言ってくれていた
.
「うちで看てあげたらどうか」
有難いほんとうに良い人だ
.
家事は何も出来ないけれど・・・
思いやりがある優しい旦那である
.
本来は旦那の両親を看るつもりだったのだが
逆になってしまった
.
私の中では早々に決めていたが
兄や妹に簡単に「私が看る」とは言いたくなかった
いくら実の母とは言え、最終的な介護は大変だと思う
.
その辺も含め、一度真剣に考えて欲しかった
しかし、兄も妹も私以上に真剣に考えてくれていた
.
「俺、いずれこっちに帰って来たいと思って
今、○○の資格を取るために学校に行ってるんだ
何かの役に立つかも知れないからね」
妹も言う
.
「私はお姑さんを看ないといけないから
お母さんを看る事が出来ないわ
お金で済む事ではないけど・・・
やっぱりいろいろお金も掛かるでしょ
だから、金銭面で援助させてもらおうと思ってるの」
私は兄と妹に言った
.
「二人ともお母さんを看るのは難しいと思う
うちは良ちゃん(旦那)も賛成してくれてるから
私がお母さんを最期まで看るよ
兄ちゃんがこっちへ帰って来れて
聖子さんが看てくれるって言うならそれでも良いけど・・・
お母さんの方が気兼ねするかも知れないしね」
そして母にもその事を告げた
.
「ほんとは兄ちゃんと一緒に暮らしたかったかも知れないけど
私で我慢してね」
母は笑いながら「その時は、お願いします」と言った
.
母はまだ身体が動くうちは、実家に居たいらしい
長年住み慣れたところがやはり良いのである
.
でも「最終的に行くところが決まっていると安心」だと言った
.
私は子供の頃から知っている隣のおばさんに
母の様子をときどき覗きに行ってもらうように頼んだ
.
そして旦那の勧めで、母に携帯電話を持たせた
「どうせ持つなら」と、あかり(娘)が
母にメールの打ち方を教えた
.
メールに慣れさせるために、みんなで練習相手になった
その甲斐あって、母は絵文字も入れられるまでに上達
.
毎日、みんなからのメールで
母は笑顔を取り戻した
.
母は失敗を繰り返しながらも
メールが楽しみな毎日になっていった
.
【きょうのゆうはんはなべにするよ】
【みんなあそびにきてくれてうれしいよ】
.
漢字変換はちょっと難しいらしい
だが、それもだんだん出来るようになって行く
.
あかりが言う
.
「おばあちゃん、覚えるのが早いね
でも・・・絵文字のチョイスが斬新
ペンギン鍋やし」
.
旦那も私には内緒で、母とメールのやり取りをしていた
私も知らない事を旦那が知っている
.
「明日、お母さんのところに行って来ようかな」
「お義母さん、明日は出かけて居ないみたいだよ」
「なんで知ってるの」
「ああ・・・メールで」
.
旦那は出張のたびに
「お土産~買って来ますからね」
とメールをしてくれていると母から聞いた
.
旦那はさりげなく優しさを見せてくれる
いつも有難いと思う
もっともっと感謝しなければ
.
私は寝る前に毎日、父と心の中で話をしている
.
『お父さん
お母さんの事は私に任せて
心配いらないからね』
.
父が居なくなっても・・・父に喜んで欲しい
父に心配させたくない
その私の発想の基本は、小さい頃から変わらない
~(206)へ続く~
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