家に帰ると、
夫は仕事、
子供たちは寝ていました。
朝から病室で、せん妄気味の母との会話、
疲れたようです。
よくがんばりました。
4時間ぐらいいたわけだから。
お腹ペコペコで。
私は12時に、
1人で、
花瓶のバラとペチュニアを持って、家に帰りました。
どうなんだろう、もう起きないだろうな・・・
この時、ようやっと、
あー本当に死んでしまうのかな。。。
と実感しました。
しかしながら、この苦しさの中で、頑張るのはもう限界なのかなとも。
昭和一桁の人たちにとって、
モルヒネ点滴は怖い、と言う先入観があり、
打ったら、死んでしまうのではないかという猜疑心が拭えないので、
用意はしているのですが、
いざとなると、拒否してしまうのです。
そして、
15:30、一応、様子を見に行きました。
手ぶらで行くのもなんなので、
また新しいバラを庭から調達して、
2輪、挿していきました。
すると、なんと、
お昼に着替えをしていたら、目が覚めました。
と言うではありませんか!
その生命力にびっくりです。
まだ、まだ、死にたくなかったんでしょう。
お花持って行って良かったです。
部屋に行くと、
うつろな表情でしたが、何か話していました。
でも、何を言っているのか、わからなかったり。
1時間ぐらいいました。
やはり意識があるととても苦しそうではあるのですが、
宙を見ながら話したりして。
その後、お粥を食べたり、(信じられないけど2口ぐらい食べました。)
背中をさすったり、(私は初めてさすったのですが)
そして、また、眠れる薬を飲んでもらいました。
というか、
喋っている時は本当に苦しそうでした。
私の子供の頃の姿を見ていたようでした。
子供のお粥を食べさせようとしていました。
そう見えただけかもしれませんが。
それを見た時、
もう、寝てもいいんじゃないかな、と私が思い、
看護師さんに
睡眠薬を飲ませましょう。
と小声で申し出ました。
母には
絶対に起こしてあげるから。
と言ったら、
そう?ありがとう。
と言っていました。
2人で見守っていたら、少し喋って、5分ぐらいで
すぐに寝てしまい、
こんなにすぐ効くんですね、と顔を見合わせてしまいました。
呼吸の苦しさから解放されているようで、
正直、安堵しました。
結局、
点滴のモルヒネを打つことはありませんでした。