タナカミノルです。
今日は制約理論(TOC)や盲点にからめた
時事ネタです。


●ルール変更のタイミング

東北楽天ゴールデンイーグルスの・田中将大選手が
アメリカ大リーグ・ヤンキースへ移籍し
7年で年俸総額1億5500万ドル(約161億円)
の契約を結んだというニュースが流れました。

平均で年間23億円、

寝てる時間も含めて365日24時間平均すると
時給26万円です。1分あたりだと4375円。

単純に金銭的時間効率だけで考えると
衣服はクリーニングに出すよりも使い捨て、
移動はドアツードアの貸し切りの方が得です。

3時間かけて1冊の本を読むよりも
著者を呼んで直接講義してもらったほうが
効果的だったりします。


時間(と意志力)の価値が相対的に高まるので
合理的に考えると
世間的な常識と外れた意思決定が可能になります。


ここまで極端ではなくても
だいたい月収が100万円を超えると
「もっと稼ぐ」ことよりも
時間と意志力の配分を最適化することで
人生の質が向上します。

このあたりは制約理論の全体最適が活用できますし、
リチャード・コッチや
ティモシー・フェリスなど
既に高いレベルでの人生の最適化を実践している
具体例を参考にすることもできます。


ただ、大部分の人々は
一度習慣化したものは
環境が変わって不適切になっても
よほど困らない限り、

状況に合わせた
適切な戦略を立てようとはしません。

個人的な変化ならともかく
環境(世の中の状況)の変化に対しては
意思決定の遅れはダメージにつながります。

日本の株価が上がってるように見えますが
海外に行って両替すると
円の価値が下がっているだけだということに
氣づきますからね。

固定給なら実質の減給が行われているわけです。
そこに増税ですから。
TPPの合意後の日本はわりと容易に想像できます。

けれども、
具体的な行動を変える人は少ないんですよね。
よほど困らない限り動かないし
その頃にはかなり不利な状況になっているはずなのに。





●なぜ、25歳で年収23億円を稼げたのか?

田中将大選手の活躍は
シーズン終わったくらいで知りました。

対戦チームが負けるとわかっているから
一線級の投手を当ててこなかったからだとか
いろいろな条件が重なったとはいえ
圧倒的な記録を樹立したわけです。

だから、

たくさん稼げるのも納得できると。

でもちょっと待って下さい。


他人ごとの情報ではなく
あなたの意思決定の質を高めるための
情報としてインプットした場合
この出来事をどう理解するかが
人生を大きく左右します。


なぜ25歳で年収23億円を稼げたのか?



体格に恵まれていたから?

ノンノン!


高校時代にトップになれずに
ハングリーのままいられたから?

ノンノン!



逆に言うと

なぜ、おそらくあなたもわたしも
25歳で年収23億円を稼いでいないのか?


たったひとつの原因からではなく
田中将大選手の技術力やマインドセット
環境や経歴、

いろいろなものが重なって
25歳で年収23億円になったのは
間違いがありません。


けれども
どんなに大きな数をかけて行っても
最後にゼロをかければゼロです。

ひとつの制約条件が、
全体のアウトプット(成果)を決めます。


25歳で年収23億円を稼げた理由を
一つだけ挙げるとするならば
「野球」という分野を
時間と意志力の投入先として選んだからです。


これが、Excelの計算作業なら
どんなに優秀でも年収1000万円も行かないでしょう。

これが、英会話なら
どんなに優秀でも年収1億円も行かないでしょう。

これが、資格試験の勉強なら?

これが、上司に氣に入られることなら?

これが、ゴシップやTVドラマに精通することなら?

これが、人のアラを探すことなら?

これが、たくさんのメールマガジンで情報を集めることなら?

これが、人のせいにする(自分を正当化する)ことなら?

これが、タバコを吸うことなら?

これが、飲み会で憂さ晴らし(夢を語る)なら?



これらは
どんなに上手に世界最高レベルに上達しても
年収23億円はおろか年収1億円にも届かないはずです。

これらを
どんなに上手に世界最高レベルに上達しても
あなたの本当の理想の人生にも届かないはずです。



●経済的な自由って???

「経済的な自由」というのを目標としてよく耳にしますが
ことばの定義として「いまが不自由だ」
という前提を受け入れている段階で
単なる思考の不自由からくる産物です。

欲しければ稼げばいいだけですし
したいことをするのにお金が必ず必要なわけでもありません。

むしろしたいことが不明確なまま
(とにかく現状から脱したい、という程度の動機で)
ニーズを満たせるだけ稼げていない、
不自由だと感じているならば
まずお金を中心に考える洗脳から抜けることが先です。


人生の目的はお金ではありませんので
いましていることが(特に収入を得る方法が)
人生のゴールに繋がっていないならば
早々に辞めるとは行かないまでも

ゴールにつながることに
意志力と時間の大部分を注げるように
ポートフォリオを組み直す必要があります。


ちなみに収入を得るために意志力と時間を注ぐ
ポートフォリオとしては

★ビジネスを創る
★高く売れる(稼げる)専門技術を身につける
★価格より価値の高い(上がる)ものと取引(投資)をする

という3つが基本です。

勉強やスキルアップは
一見前進しているように感じられるので
教育産業も価値が有ることのように見せてくれますが

実際に自分のゴールから逆算して
本当に重要な事なのかを
吟味してから取り組んでみても
3年~5年くらいの遅れは
全然遅れではなくなります。

(私自身27歳まで高卒ニートですし。。。)



MSTCは
時間と移動の自由を楽しみながら
ダイナミックに生命を表現するためのコミュニティです。

FXのトレードというのは

  ☆ビジネスを創る
=>★高く売れる(稼げる)専門技術を身につける
  ☆価格より価値の高い(上がる)ものと取引(投資)をする

この2つ目ですね。


会社員だけでなく自営業の方も、
努力していないわけではないでしょうし
頑張っているとは思いますが

その投入先のポートフォリオに関しては
いちど制約理論や実践者を参考にして
吟味しなおしてみる価値はあると思います。



それでは、また!

今日みたいにちょっと思いついたことも
役に立ちそうであればメールします。

いつもありがとうございます。




●追伸

制約理論シリーズには
いままでの読者層とは違う方々から
個別に感想を頂いています。

今日はこのあとまた飛行機に乗って日本に行って
京都の制約理論ワークショップに参加します。

週末はMSTC9thの対面セミナーがあるので
制約理論の理解が深まった上で
たぶん新しい講義になるとおもいます。
楽しみです。





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~~前回までの内容おさらい~~
 制約理論(TOC)シリーズ
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(第1回)制約理論合宿のシェア
盲点に氣づくために●●する
→ http://m2kt.net/kg16008/3941

(第2回)なぜ、大逆転でNo1になれたのか?
・チームの人数を減らしたり
・最も優秀な技術者を現場から外したり
・エンジンの高馬力化を追わないようにしたり
非常識な本質をついたGT-Rの成功事例とそこからまなぶこと
→ http://m2kt.net/kg16008/4941

(第3回)犯罪行為に等しい「まじめな努力」
●要素間に影響がない世界観を「コストワールド」と呼ぶ
●要素間に影響がある場合は1%のミスで全部が台無しになる
●そのような世界観を「スループットワールド」という
●結果を直接向上しない努力は資源の無駄遣いという犯罪行為だ
●何が最も重要な1%かを論理的に導く道具が「制約理論」
→ http://m2kt.net/kg16008/5941

(第4回)キーストーン・ハビット
●MSTCの売買ルールの前提は「しないこと」を決めること
●しないことを決めてやっと「集中スべきこと」に集中できる
●複雑な問題も、因果関係をさぐるとだいたい1個か2個の原因にたどり着く
●トレードでの問題の原因は「承認欲求」と「安定」へのフォーカス
●人生全体に影響を与えるたった一つの習慣が「キーストーンハビット」
→ http://m2kt.net/kg16008/6941

(第5回)今日から能率が2倍になる方法
●根拠の無い「ホドホド」は人生に破壊的な影響を与えている
●制約理論は1.やらないことに論理的な根拠を与えるか
●制約理論は2.やるべき理由を明確にしてくれたり
●制約理論は3.見えていなかった打開策(第3案)を氣づかせる
●タナカミノルの時間管理は「年間テーマ」から決める
●すぐに個人も企業もマルチタスクを辞めること!
→ http://m2kt.net/kg16008/7941

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