「高額宝くじに当たったら親戚が増えた」という話がありますが、僕の場合は、医学部に合格したら親戚が増えました。
両親が嬉しがって、祖父母はもちろんのこと、あちこちの親戚や(両親の)友人に医学部合格を知らせました。その結果、いろいろな親戚や(両親の)友人から合格祝いの電話がかかってきたのですが、なぜか「親戚の知り合い」という全然知らない人からの電話も来て困惑しました。
よく知らない人からの電話で共通しているのは、「自分が病気になった時にはよろしく」というお願いでした。自分(=電話をかけてきた人)が病気になった時に、医師(=未来の僕)として便宜を図って欲しいという依頼です。気の早い話です。話を聞いていると、合格祝いよりも、そっちの方が電話の主目的のように思えました。社交辞令でしょうけど…。
親戚の中では、僕は今まで「デキの悪い息子」「跡取りとしては失格」という扱いでしたが、合格発表を境にして立場が急に変わりました。「自分が病気になった時はよろしく」とお願いをされる立場になったのです。自宅まで合格祝いを持ってきた某親戚(←祖父の長兄で、親戚ではボス的存在)は、今まで僕のことをコキ下ろしていました。しかし、医学部に合格した途端、両親に対して「優秀な跡取りで、よかったですねぇ~」とニコニコ顔で言い、急に態度が変わりました。マンガみたいで、見ていて面白かったです。両親は苦笑いしながらも、鼻高々な様子でした。
医学部に合格すると、親戚の中での地位が上がります。これは、僕個人だけでなく、家族単位で地位が上がります。
前回
壁の向こう側の景色を見たいのであれば、壁を乗り越えるしかありません(←合格すれば、こんなことを書けます)。
と書きましたが、こういう親戚の反応も、合格しないと決して見ることができない壁の向こう側(今はこっち側)の景色です。
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国公立大学医学部合格 その2 モチベーションを保つためにしていた習慣