2023年8月5日(土)

 

ぽんちゃんのCT検査後として初めての対面での診断結果の説明と治療方針についてお話を伺ってきました。

担当管轄が「医療センター」から「がんセンター」の腫瘍科に変わったことで改めて現実をつきつけられます。

 

最初、ぽんちゃんと一緒にまた車で向かおうとしたのですが、どんなに乗車準備をしても日中の車中の暑さと車での移動で興奮がパニックになりそうだったので、しばらく走ったところですぐに開口呼吸でよだれダラダラになってしまったため、すぐに引き返してお家でしばらく状態が落ち着くまで様子を見て、病院に電話をして時間をずらしてもらい、飼い主一人だけで行くことにしました。

 

 

診断

気管内腫瘤:気管腺癌

  • 気管分岐部~左主気管支~左肺前葉部の葉気管支の内腔の腫瘤(最大経11mm×長さ15mm)
  • 気管内腫瘤および粘液を疑う閉塞物に起因した気管支閉塞
  • 気管支閉塞に関連した異常
  1. 左肺前葉の無気肺
  2. 左肺後葉の異常:広範囲の気管支血管束の肥厚、重度の肺気腫
  • 気管支リンパ節および縦隔リンパ節の軽度腫大:気管腺癌の転移あるいは、リンパ節の反応性過形成疑い

 

気管支分岐部のちょうど左肺へ通じるあたりでの腫瘤により、左肺に空気が送り込まれず、徐々に徐々に進行していった結果、大きな空気溜まりのようなものになって左肺が機能しておらず、今右肺だけで生きている状態でした。

 

 

 

積極的(根治目的)治療は

積極的(根治目的)治療とは、体内から全ての悪性腫瘤細胞を駆逐することを目的としています。今回の精密検査の結果、ぽんちゃんの気管内に腫瘤を認め、気管腺癌(悪性腫瘍)であることが確認されました。

 

気管内腫瘤は、気管分岐部~主気管支~左肺前葉前部の気管支内腔に存在していることから、腫瘤を安全に切除することが困難で、がんセンターの先生同士でも左肺片側切除を検討されたようでしたが、気管分岐部に存在していることから、右肺葉への気管支を安全に確保することが困難と判断されました。

 

このような状況下では、放射線治療、化学療法など、いずれの治療オプションを組み合わせたとしても、全ての悪性腫瘤細胞を駆逐することが極めて困難のため、ぽんちゃんに適応できる治療方法は「緩和治療」のみとなるそうです。

 

 

 

緩和治療は

緩和治療とは悪性腫瘍と共存しながら腫瘍による痛みや苦しみを軽減させ、自宅で快適な日々を過ごせることを目的とした治療法。用意された選択肢は下記のものでした。

 

1. 小分割放射線治療

いわゆる「放射線治療」。通常数ヶ月程度、腫瘤の縮小、腫瘤からの分泌物を軽減させることで症状を緩和させることを目的とした治療法。ただし、全身麻酔が必要なのと、4~20回照射が必要。

ぽんきちはすでに呼吸の異常が認められているため、麻酔や治療リスクが高い

 

2. 血管新生阻害薬の投与

自宅で週にに3回程度投与します。ただ、副作用として胃腸障害や血液毒性が認められることもあり、ぽんきちに対しては効果や予後は未知な部分が多いため治療効果を慎重にモニターしながら継続の是非を検討するもの

 

3. 疼痛緩和

非ステロイドやステロイドの経口抗炎症剤。ただし、胃腸障害や腎機能障害が発生することがあるので、これは今まで差し控えていた方法です。

幸い、ぽんちゃんの血液検査では普段の自宅での輸液の継続が功を奏しているのか、腎臓の数値は悪くないので定期的な検診と血液検査を必要としながらになります。

 

4. その他

食事療法:積極的な食事療法で癌性悪液質による体重減少を最小限に抑える

徴候に応じた対症療法:酸素室管理など。

 

 

「2.」の抗炎症剤だけはすぐに処方が可能だったので10日分いただきました。

それと、酸素室のレンタルのパンフレットもいただきました。

睡眠時は呼吸数が低下するので、片肺だけで生きていると十分な酸素量が体内に取り入れられないので、寝ているときだけでも酸素室を使ってもらいたいな、と思います。

 

放射線治療はこのセンターまで片道1時間半の道のりをぽんきちを一緒に連れて来る必要があるのと、何度も何度も全身麻酔する必要があるのでリスクとしては大きすぎるような気がする‥

 

 

猫の気管腺癌・肺癌

人間であれば「肺がん」は珍しいことではないですが、猫の気管腺癌・肺癌は猫がかかるガンのうち1%程度で非常に珍しく、全国でも症例としては少ないようです。

肺だけのガンであれば、腫瘤を含む範囲の肺を切除する積極的な治療は試みができますが、できた箇所が気管支分岐部分というと切除が極めて困難とのことです。

一応教科書的には腫瘤を含む気管支部分のみ切除する、分岐部分を切除してつなげるというのはあるものの、今のぽんちゃんには現実的ではないとの見解でした。

 

そのため、緩和治療に移行せざるを得ないのですが、緩和治療のお話をしなくてはならない場合は、もってあと2~3ヶ月の子なのだそうです。

 

前回のCT結果を速報的に電話で聞いたときも動揺はしなかったのですが、

そして今回の対面でのお話でも動揺こそしないものの、実際に具体的な詳細を知り得て、終わりの日が近づいていることを知るとつらいですね‥。

 

 

夕方を過ぎた帰りの車を運転中に、ほんの少しでも気を抜くと涙がぼろぼろと落ちてきそうになるので、必死に気を張り詰めていました。

 

 

まだ何かできることはないだろうか‥

 

そういえば、いつも読んでいる大阪の獣医師さんのアメブロのブログ記事で

肺癌の子に「ネブライザー」を利用する(加湿器みたいに薬剤を噴霧して吸引する治療法)記事があったことを思い出しました。

大きなリスクがなく効果がありそうなことは試してみたい。

 

大阪の先生のところまで飼い主だけで相談に行ってみようかな‥

 

 

 

 

*   *   *

 

いつもぴとっとありがとうございます。

 

 

たらいまー。

 

玄関を開けてびっくりしたのですが、玄関先でぽんちゃんが待っていました。

ごめんね。今日は車で辛かったね‥。

 

 

うるちゃんも一緒に玄関のところで腹ばいになって待っていました。

 

ぽんちゃん、今日はぽんちゃんの大好きなまぐろのお刺し身を買ってきたよ。

 

本まぐろのおさしみ

 

大根のつまに触れているので一度おさしみをよく水洗いしてから食べやすい大きさにちぎってあげます。1切れずつあげましょう。

 

 

よかった。

体重はやはり落ちているものの、食欲はあります。

食事療法でもカロリーが高いもので体重減少を最小限にしつつ、

尿PHもアルカリを維持させるようなことも本格的にしないとね‥。

 

 

いいですか?ぽんちゃんが快適に生きられるように、みんなも協力してね。

 

 

 

食後にお薬飲みますからねー。

あと、ちゅーるタワーもあげますよー。