今日の朝日新聞の報道

 

 

によると、新型コロナで学習が遅れた受験生への配慮として

各大学に入試の出題範囲の縮小を要請したとのこと

 

 

>具体的には、高校3年で学ぶことが多い数学Ⅲや物理、

日本史B、政治・経済などの各科目で、学びきれなかった

>範囲を避けられるよう選択問題を設けることや、

学習指導要領を超える発展的な学習内容」は

>出題しないことなどを求めた

 

例えば理科の場合、高校教科書の最後の方に載っている

物理の「原子」や化学の「高分子化合物」、生物の「進化」等を

出題する際には、未習者が不利にならないよう選択問題に

すべきだということでしょう

 

こういう場合は現役生や浪人生の間で有利不利が

生じないように問題選択に余計な条件はつけないように

してもらいたいですね

 

現役生はこの問題を選べるけど浪人生は選べないとか、

その逆だとか、新過程に切り替わった際のセンター試験で

ありがちでしたけど、年度によってはそれで数十点の差が

ついてしまうことがありましたから

 

 

もう1つ、共通テストで2科目の受験が指定されている

地理歴史と理科において、1科目で受験可能にするという

要請も出されました

 

具体的には理系の理科の場合、例年は物理、化学、生物から

2科目選択のところを1科目で受験可能にして

共通テストの900点満点を800点満点に変更するという

ことですね

 

十数年前のセンター試験でも理科は1科目指定で、

受けたい人は2科目受けて点数の高い方が採用される

という800点満点の方式だったので、もしその方式に

なればプレッシャーがかなり緩和されるので助かります

 

 

こういう入試の出題範囲や難易度について何らかの要請が

出された場合、中堅大学は全面的に要請に応じる一方、

旧帝大のような上位校は応じないというケースがありがち

なのですが、未曾有の感染症対策の一環なのですから

そういうまちまちな対応がなされるようでは困ります

 

 

上位校であっても、東北大学は以前、化学の高分子化合物を

旧帝大で唯一出題範囲外に指定していたし、

九州大学も旧課程では数学のA(数列、図形)、

B(ベクトル、複素数平面、確率分布)、C(行列、統計など)の

範囲は選択問題にして出題するなど、今よりも大学ごとに

出題方針に個性や工夫がありました

 

 

そういう例を参考にすれば、入試の範囲を縮小したり

選択問題を設けたとしても質が高い入試問題を作成することは

十分可能だと思うので、どの大学も今回ばかりは

真剣に検討していただきたいです