「ママ、7時だよ!」
夜勤明けの夫がまだ帰ってきていない今朝…娘は登校準備中。わたしはふとんの中。
「冷凍庫の中のパン出して、チーズのせて焼いて食べて…」
くううぅ。まだ起きられない。
「冷凍庫の中にパンないよぉ。まあ、りんご(娘の名)探すのへただけどお。」
「うそお。3斤もあったのに」
…ぐう~…

は、8時過ぎてる!今日はプラスチック容器包装のごみを捨てる日だし。
今朝はガス会社の人が点検に来るんだよ…
だ、台所かたづけなきゃ…と考えながら、コーヒーをいれ、たばこに火をつける。
ふと思い立って、冷凍庫を開けてみる。たしかにパンは無い。
テーブルの上のうすやきせんべいが、2~3枚減っているようだ。
りんご(娘の名)の朝ごはん、うすやきせんべい3枚か…

娘は電車で小学校に通ってます。駅まで徒歩20分。送り迎えはもちろんしてません。

あ、うんこ。床の上にコロリところがっているうんちは、ラサ・アプソのまっちゃんのです。きのう、雨が降っていてお散歩行ってないからなあ…もう1匹ワイマラナーのマイちゃんは、クレートの中で寝かせていますが、はい、うんちしています。

まっちゃんのうんちは、トイレットペーパーでつかみ取って流すだけ。簡単です。マイちゃんは大量のうんちをする女の子です。ハイパーな犬種ゆえお庭でお食事させてるワンちゃんで、そのあいだにクレートをそうじしています。(つまり閉め出してからじゃないと、始末できないのです。何度もトイレと行き来しなきゃならないもんで…)

お、まっちゃんの物を流したところで、電話!

「りんごちゃんと同じクラスの香田みみ子の母です。今、よろしいでしょうか?お出かけ前とかじゃありませんか?」
「はい」
「おそくなりましたが、以前ドーナツをたくさんいただいて、どうもありがとうございました。お礼を言うのがおそくなって、申し訳ありません。」
「い、い、いいですよう。うちもいつもお世話になってるのに、お礼言ってませんからぁ…」
「いえいえ。それから、もうひとつよろしいでしょうか…みみ子が申しますには、いっしょに大島さんのおうちに遊びに行ったころから、りんごちゃんが口をきいてくれなくなったと…どこが悪いのと聞いても、答えてくれないと…言うんです。」
「!!(ここからわたしは俄然ハイパーになった。10日前までずっぽり仲良しだった香田さんと最近はさっぱり…というよりも、きっぱり嫌っている娘の態度に唖然となっていたのである)!!(怒ると黙りこくるところが、わたしにそっくりである)!!(が、ガス会社の人が来る前に、マイちゃんのうんち始末しとかなきゃ…)!!気にしないでください!りんごはころころ変わるんです!」
「うちのみみ子も行き過ぎるところがありますから。きのうも、悪いところはおかあさんといっしょに直そうねと、話したんです。りんごちゃんに、聞いて、みみ子の悪かったところを教えて下さい。」
「はい…(感心)」

すばらしいおかあさんです…子供の交友関係に気を配り、子供の話を聞いて前向きな対処法を考え、相手の親にもさらりとフォローの電話を入れる。みみ子ちゃんは将来きっと立派な人になるだろうなあ…

その後、庭で犬が駆け回り、わたしがトイレットペーパー包みの特大うんちを両手に抱えていたとき、インターホンが鳴ったのは言うまでもない。
今日はごみも出せませんでした…