毎回違う女性たちをハベらしている男
○月○日
ノルマの日中練習の終了後も時間をみて訪れるJ練習場。
行くたびに見かける男性がいる。
見るからに〝土建産業〟のオヤジだ。
毎回違う女性たちを従えている。
ある時、「シャッチョーさん、ちょっと教えて!」
というフィリピン系の女に声をかけられていたので、
社長なんだろうと思った。
今日のお供は…〝韓国系〟だ。
時折ハングルの会話をする声が聞こえてくる。
青色の〝ケージデザイン〟のカッコイイキャディバックがひときわ目立つ。
いつも両手にクローブをはめて練習している。
僕も真冬の練習では両手グローブをしているが、
この〝シャッチョーさん〟は、確か真夏の暑い日でも〝両手グローブ〟だった。
ある時、赤色〝ケージデザイン〟のキャディバックを持った
日本人女性と同伴だったこともある。
お揃いキャディバックだから
あの日本人女性が本命だろうか?
というか、本妻だろうか(^^;)
今日もドライバーを爆発させている〝シャッチョーさん〟は、
相変わらずアイアンが絶不調みたいだ。
でも元気に女性陣のコーチに勤しんでいる。
『ボディタッチ』コーチはセクハラですよ!
C練習場風景
○月○日
帰宅後に夜の練習が多いC練習場。
気のいいおばちゃん、今日はいない。
たまに見かける、アスリートお兄ちゃんがいた。
形からゴルフに入っただろう典型的なゴルファーだ。
頭の先から足下まで〝テーラーメード〟
ロゴが大きく入ったキャップに〝オークリー〟のサングラス。
プロのトーナメント会場で、すぐティーオフ出来そうだ。
残念ながら、そのお兄ちゃん、ショットが安定しない。
苛立っている。クラブでマットに怒りをぶつけている。
〝軸〟が確定していないスイングに他ならない。
各ショットにマットを擦る音が悲しげだ。
1年前、僕もこんな感じで「何か」が解らず迷走していたものだ。
ここの常連のおじさんに、〝お節介レッスン〟を何回も受けた。
「力むな!」「肩が回っていない」
「トップスイングのポジションが違う!」と言われ直されたりもした。
そんな常連おじさん達も、今は、涎流し傍観者になっている。
餌食になったお節介レッスン受講者に
「あんな感じに振れ!」とサンプルにされるまでになってしまった。
また野球の話
バリー・ボンズ(Barry Lamar Bonds, 1964年7月24日生まれ)は、アメリカメジャーリーグ、サンフランシスコ・ジャイアンツに所属する野球選手。カリフォルニア州リバーサイド生まれ。父ボビー・ボンズも大リーグ屈指の名選手であった。
アメリカ大リーグの最強打者、バリー・ボンズのバッティングポイントを見てください!
日本プロ野球の鉄人・衣笠さんも驚嘆している、
振り下ろした直後で〝フルパワー〟になっている瞬間です。
上記の図は、ヤンキース松井秀喜選手とバリー・ボンズ選手の
テクニカル的な比較です。
この図は講談社現代新書
大村 皓一 著
から抜粋させていただいています。
プッシュ型とプル型に分けて説明しています。
(私達の考え方は、もう少し簡易にしています。)
松井選手の「壁」の存在は、
日本のゴルフレッスンでよく多用されている教え方です。
しかしアメリカのレッスンは、バリー・ボンズ選手の打ち方と同じように
「壁」など存在しません。
この両選手の違いが、日本、アメリカ及び欧州のプロゴルファーのスイングの違いに現れています。
パワーをロスする「壁」の存在スイング、を改める必要が、日本に迫られています。
ちょっと野球の話
野球のピッチャーはゴルフが上手い、という定説がある。
確固たる確証があるわけでは無い。
元・プロ野球投手がプロゴルファーを目指す話の2~3例に接しているが、
成功例に出くわしたことは無い。
ジャンボ尾崎プロ(元投手)、デーブ大久保プロ(元捕手)が代表的サンプルだろうか。
ここでプロ野球選手のプロゴルファー転向を語るつもりは無い。
ウィリアム・ロジャー・クレメンス(William Roger Clemens,1962年8月4日生まれ)はアメリカメジャーーグの投手。ロケットの異名を持つ。1980年代からメジャーを代表する投手のひとりであり、野球殿堂入りはほぼ確実である。歴代最多7度のサイ・ヤング賞を受賞し、多くの野球解説者から大リーグ史上5本の指に入る超一流の投手といわれる。
クレメンス投手の事を取り上げたいと思っている。
テレビ朝日の番組で、野球解説者・栗山英樹氏がクレメンス投手の自宅を訪れ、歓待を受けていた。
クレメンス投手は、栗山氏に対して独自のピッチング理論を披露していた。
彼は、自分のピッチングフォームを見せながら解説している。
日本プロ野球のピッチャーが同じく披露するだろうピッチングフォームなのだが、
ボールをリリースする瞬間〝爆発的動き〟が出てきて〝ボールを離すんだ!〟という表現をしていた。
ここで重要なのは、〝出てきて〟という表現。自分で意図的に行っているのでは無く、自然発生的に現れてしまう、ということ。
この感覚は、プロゴルファーの通常行っているスイングの感覚に似ている。
胴体の回転動作によって生じる強力な回転力の完結現象なのである。
クレメンス投手の身長と体重によって生じる〝回転力の完結〟を考えると、恐怖さえ感じてしまう。
←爆発的回転力の習得が出来ます!
続々・練習場の人々
○月○日
地元のC練習場に顔を出すことが多くなって数人の人たちと会話をするようになった。
その中で、〝気のいいおばちゃん〟がいる。
「お兄さん!上手いね!」
「ひょっとして学生時代ゴルフ部だったの?」
そんなこと言われたのは初めてだったので、苦笑してしまった。
「耳から」を始めてからフォームが格段と良くなっている。
先日、友達にスイングフォームをビデオに撮ってもらった。
悪くないフォームだった。
〝人間の身体を駆使して、効率よくボールを打つと…必然的にフォームが良くなる〟
この言葉は、上司のMさんに連日言われていた言葉だ。
その日〝気のいいおばちゃん〟は、息子とその友達と3人で来ていた。
「お兄さん!この子達に教えてあげてよ!」
おっ!レッスンの依頼だ。
正直、教えたくなかった。
理由は、
このスイングを、ある程度習得した人間でないと理解できないだろうな。
僕は、〝気のいいおばちゃん〟に苦笑して、
「ぼくなんかにレッスンなんて出来ませんよ。」…と言って逃げた。
2006年 初ショット at 練習場
1月3日
何の迷いも無くボールが打てる。
何回ショットしてもスイートスポットにあたる。
自分が探し当てたトップポジションのおかげでボールも
ほとんど曲がらない。
「ゴルフスイングとは、こうゆうものなんだ。」と考えながら…
過去の出来事が甦ってきた。
僕に〝ゴルフを教える事が大好きだった〟以前の会社の取引先の先輩。
先輩は「何も考えず、スーッとクラブを振ればいいんだよ!」
まるでジャイアンツの終身名誉監督の長嶋さんみたいなことを言っていた。
内心笑って頷く事しか出来なかった自分が、その時存在した。
しかし、今現在〝その感覚〟がとても理解出来る。
〝肩の回転をすれば、自然とクラブヘッドがボールをインパクトしてくれるのだ〟
トップアスリートたちの擬音表現のコーチングは、この感覚なんだ、と
つくづく思うようになった。
こんな感覚にしてくれた「耳から」に感謝しないわけにいかない。
これも、線と線が繋がっていく項目なのだろうか。