プロも知らない、大学研究機関も知らないスポーツ科学の真相 -169ページ目
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CD聴取……その前に

△月△日

Mさんから受け取ったCDは、その日のうちのは聴くことが出来なかった。友達の酒の誘いに自分を律しきれなかったからだ。Mさんの鋭い視線が突き刺さりそうだけれど、明日にはしっかりと聴くつもりだ。


酒

半分仕事、半分趣味のゴルフスクール通いが終わる。

○月○日

ラウンドレッスンから2~3日後、僕は上司のMさんからお呼びがかかった。

「Aさん、あのゴルフスクールどうだった?Cカルチャーセンターと契約しているから評判は良いよね。」

「はい、親切で教え方も上手いレッスンプロだったと思います。」と僕は返答した。

「もっと、そのレッスンプロから技術的なことを吸収したいと思うかもしれないけど、それはダメだ。私に内緒で〝自費で行こう〟なんて考えもダメだよ。」Mさんは僕の心の中を見透かすように言った。そしてCDのパッケージを僕の目の前に置いた。

「Aさんのは、敢えてこのCDのことは伏せておいたけれど、今晩にでもこのCDを2回以上聴いてもらいたいんだ。そして近場のJゴルフ練習場で週3回200球ずつ練習してもらいたい。」

僕は恐る恐る了承した。

「あっ、それからもう一つ、あの練習場には〝レッスン大好き小父さん〟がいるらしいんで、そういう人間には気を付けてくれ。完全無視で対応してくれよ!」


このCDは、音声だけらしい。音声だけでゴルフのレッスンになるのだろうか?と思いながらCDを受け取った。

…………………「耳から学ぶゴルフレッスン」…………………………

「耳から学ぶ英会話レッスン」だったら、真っ当なネーミングだな、となんとなく思った。


CD

ラウンドレッスン後半

○月○日

昼食を取って、後半のスタートだ。気持ちを新たにしてプレーしたいところだが、不安だらけだ。10番ホールティーショット〝ナイスショット〟も何も考えず〝ただ振っただけ〟。真っ直ぐ打てた根拠が理解出来ていない。ミスショットの原因も理解出来ていないのだからどうしようもない。行き当たりばったりのゴルフが続いていく。10番ボギー、11番ダブルボギー、12番ダブルパーの〝8〟、13番パー(嬉しいパーだけど偶然)、14番トリプルボギー(ボーリングで言えばスペアの後のガーターって気分)、15番トリプルボギー。スイングが理解不能の極致に達したところにTプロがカートに乗って現れた。今度はプレーをせずレッスン生のスイングを見ている。「Aさん!」とTプロが僕のショットを見て、「ダウンスイングでコックの解きが早いよ!」と声をかけた。以前スクールでTプロに言われた〝グリップの先端をボールにぶつける感じでクラブを下ろしてくる〟というレッスンが甦ってきた。まだ不十分だったのか。16番ホール、プロに言われたことを注意するが、トップやダフリが多発し出した。やっぱり大叩きでトリプルボギー。17番、18番とスイングの形を気にするのをヤメにして、ボギー、パー、と盛り返した。それでも〝52〟ストローク。ラウンド〝107〟で終了した。


イメージ4


ゴルフスクールの6ヶ月間。そしてラウンドレッスンを終了して爽快感が全然無い。消化不良のままだ。Tプロは、「Aさんのゴルフキャリアを考えたら…1ホール2回のミスは許容範囲だよ。ダボ×18ホール=36オーバーの108ストローク以内なら及第点じゃないかな。」変に納得させられる言葉である。「またスクールにおいでよ!」とTプロは勧誘の言葉で締めくくった。

さあ!ラウンドレッスン!

○月○日

埼玉県のとあるコース。天気は快晴。願ってもないゴルフ日よりだ。参加者はレッスン生のほとんどが来ていて20名(他のクラスのレッスン生も来ていた)のレッスンコンペになった。Tプロは、ラウンド中にカートでコースを行き来して、レッスン生を公平に見て回るらしい。

スタートホールは打ち下ろしの510ヤードのパー5。ティーショットは完璧に打てた。240ヤード程のフェアウェイだ。セカンドショットを3Wで狙えれば、打ち下ろしだし万が一グリーンに乗るかもしれない。しかし3Wに自信が全く無い。4アイアンで刻むことにした。運良く60ヤードの得意なアプローチ距離に残ってくれた。そして、上手くパーオン出来て無難に2パットのパー。レッスンの成果が出たのかもしれない。(ちょっと得意げ)

しかし、2ホール目の340ヤードのミドルホールに早くもボロが出た。サービスホールのティーショットのプレッシャーのかかるハザードも視界には無い。1番ホールと同じルーティーンをした(はずだ)。なのに、ティーショットは曲がり、左の傾斜地ラフへ。つま先下がりのアドレスで練習したことなど経験無しだから結果は自ずと見えてくる。しかも毛足の長いラフの中だ。このホール、グリーンオンするのに5ストロークも費やしてしまった。スリーパットのオマケ付きで「8」のダブルパー(>_<)


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その後、バックスイングの位置などのルーティーンに疑問が沸きだし何がなんだか解らなくなってしまった。そんな時、Tプロがカートに乗って僕らの組にやってきた。「Aさん!調子はどうかな?」と声をかけられるが、生返事しか出来なかった。

プロは、5番ホールティーグランドにいる僕たちと1ホールだけ一緒にプレーすることになった。ドライバーを同伴者のBさん、ボールを僕からそれぞれ借りて、Tプロのティーショットだ。糸を引くような強い弾道が、フェアウェイ彼方へ飛んでいく。身体の軸が全くブレず、フィニッシュもピタッと決めている。余分な力が感じられない。なのにインパクト音は強烈だ。Tプロは当たり前のように、パーオン、ツーパットのパー。僕は、偶然に偶然が重なって同じくパーだった。プロに見られていることが、程良い緊張感になったのだろうか?Tプロからは、このホールのショットは合格点をもらった、…………なのに9ホール終了して〝55〟


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スイングフォーム>ボールを打つ事orスイングフォーム<ボールを打つ事

○月○日

ボールを正確に捉えようとするとスイングフォームが崩れる。トッププロのフォームを意識してスイングするとボールを正しくインパクト出来ない(-_-)ジレンマ。そんな違和感を持ちつつスクールに通っているうちに、あっという間に後半3ヶ月が過ぎてしまった。

Tプロには、トップの位置、ダウンスイングでの両手とクラブシャフトの位置関係をチェックされ続けた。時折強い弾道が出るほどに上達した(と思う)。

スクールの最終日に練習場の支配人から「1ヶ月後にスクールがまた始まります。参加希望の方は○月○日までに所定の金額を添えて申し込んでください。コースでのラウンドレッスンを○月○日に企画していますので、是非レッスンの成果を確認してください。」

Tプロにはチェックしてほしいことが、まだまだ沢山あるけれど…どうしようかな?ラウンドレッスンに参加してコースで実際にTプロに見てもらおうかな?…と悩んでしまう。上司のMさんにお伺いをたててみよう。

Mさんからは、次回のスクール参加は却下。ラウンドレッスンのみの許可が出た。

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みんなが笑う、タイガーと僕のスイング比較

○月○日

Tプロは苦笑しながらも僕の希望通りにタイガーのスイング映像と自分の映像をパソコン画面に再生してくれた。他のレッスン生達もパソコン画面を注視している。やっぱり苦笑が漏れだした。

「タイガーの身長(186㎝)とAさん(僕のこと)の身長…170㎝でしたっけ?その体格の差もあるけれど、筋力やゴルフに対する感性の差はネ…」と笑顔でTプロが話した。

その後、ミケルソン、エルス、ビジェイ、片山晋呉、伊沢利光らのトッププロのスイング映像を見ながら、Tプロの解説にレッスン生たちは聞き入っていた。


「よ~し!レッスンの後半3ヶ月は、タイガーの爪の先くらいのエッセンスを吸収するために頑張るぞ!」


タイガー

まずは、ゴルフスクール体験入会

○月○○日

上司のMさんの指示で某ゴルフスクール(練習場主催)に6ヶ月間通い続けた。週1回のレッスンで合計24回、しめて25,000円だった。(=安いのか?高いのか?)

スイングフォームの育成から始まって、実際のボール打ちを繰り返した。10名のレッスン生が打席でボールを打っている様子をレッスンプロのTさん一人が見守っている。ミスショットを連発したり、悩んで佇んでいるレッスン生がいると、その打席に行って盛んに〝手取り足取り〟に加えクラブのシャフトを持って理想的なスイングプレーンを教えている。日程の半分を終了した頃にはレッスン生達のスイングのビデオ撮影だ。デジタルビデオで撮った映像をパソコンに取り込んで、簡単にチェック出来るようになっている。「便利だな~っ」と感心してしまう。タイガー・ウッズらのトッププロのスイング映像もデータに入っているらしく、レッスン生達のスイング映像と対比させることも可能だ。僕は、やはり理想的スイングの持ち主のタイガーの映像と対比して欲しい、とTプロにお願いしてみた。………

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