病魔 | 剣竿一如

病魔

 先週投与を受けた抗ガン剤、まだ明確な効果が現れていない。今朝の採血検査では、腫瘍マーカーのhcgの値は上昇しており、奏功していない状態。血痰の回数も量も増えており、いささか不安になっていたンだが案の定か……。まぁ、抗ガン剤はガツンと効く場合と、ジンワリと効果が出てくる場合があるので、焦る必要はないし、落胆する必要もない。が、わかっちゃいるけどやっぱりね、結果がスグ出て欲しいのが人情ですな(笑)。

 抗ガン剤ってなァ風邪薬と違って、90%以上の確率で効果があるとか、万人に効くって類のクスリじゃありません。効く、効かないはガンの種類や病状次第だったり、個人差があったりで、なかなかに難しい。投与してみて様子を見るしかない、って事のあり得るクスリでね。副作用も人によりけりで、出ない人もいれば、数回後に出たり、投与後即出る、数日後に出る、などバラバラ。出方も程度もバラバラ。他人の話は参考にならんケースが多いのも事実。まぁ、抗ガン剤の種類によって特徴的な副作用ってのはある。自分の使っているシスプラチンやカルボプラチン、タキソール、タキソテールは手足の痺れと耳鳴りが特徴的な副作用です。吐き気や食欲減退は、どの抗ガン剤でも程度の差はあれ出ます。キツイんだな、この副作用が……。

 今回、副作用が比較的少ないタキソテールとカルボプラチンという、2種併用投与を受けたンだが、効果もジンワリと出てくるらしく、今までのように”投与即ドカン”とは薬効が出ていない。3週毎の投与なので、あと2週間に追加投与を受け、このペースで病魔を叩いて行く予定。投与即ドカンというクスリは副作用もキツク、QOLが下がってしまう。どれくらいキツイか、ちゅーとだね、第六クールでは10日間寝たきり、食欲減退で食事も摂れず、エンシュアというカロリーメイトドリンクみたいな激甘流動食ドリンクしか飲めなくなった。ビーフリードという持続栄養点滴を受け、ベッドから降りるのはトイレに行く時だけ。おかげでまったく歩けなくなり、リハビリの先生の指導を受ける羽目に……。

 副作用の手足の痺れは、過去六回の蓄積分もあり、今回が最高にキツイ。だけど食欲減退は投与3日目だけで済み、モリモリと飯が食えている。味覚の狂いも治りつつある。脳浮腫の影響で左半身の麻痺もあって不安も感じるが、自分はまだ病魔に負ける気がしないンですよ、ってお話でした。まだだ、まだ闘える!