相手側に主導権を与える
現在キレイなイメージチラシはどうして、0.01%や0.001%程度しかレスポンスがないのでしょか?
毎日、新聞に折り込まれてくる多くのチラシを見て思うのですが、そこにはサロン主導のことばばかりが並んでいるのです。
チラシを見る消費者は受動的。
「最新の○○パーマはかけるとツヤツヤになります!」「○○トリートメントカラーは色もちもよく痛みません!」と言い切っているものを多く見かけます。
もっと言うと押し付けになってしまっている。
そこで、「痛みません」とサロン側では言わないにもかかわらず、消費者には「痛まないかもしれない」と思わせるように書くことで反応は高まります。
読み手に勝手にイメージさせて思わせちゃう。
あえて、お店側で一番言いたいことを言わない。
このテクニック(書き方)について考えてみましょう。
「悔しかった」ということばを例にとってみましょう。「悔しかった」という文字を書かずに「悔しかっただろう」と思わせます。
「僕は、全身から力が抜け、その場に座り込んでしまった。
右の拳をきつく握りしめ、床に何度も何度もたたきつけた。
頬を伝う涙。
気がつくと拳からは血がにじんでいた。
やっと掴んだみんなの代表だったのに・・・涙が止まらない」
この文章では、「悔しい」ということばは使っていない。
ただ、そこで起こっている事実を書いただけ。
事実だけを書くことで不思議と読み手は勝手に「悔しかっただろう」と感じてしまうのです。
美容室に置き換えてみると、先日、お客さまに、「今までの美容室のパーマは朝30分もかけてドライヤーと格闘していたのに、おたくで前回かけてもらったパーマは、毎日たった10分足らずですんじゃうのよ!忙しい主婦にはとってもありがたいわ!このパーマには、なにか秘密があるの?」と聞かれて、○○パーマの説明をしたのよ。
という「事実」を他のお客さまに伝えると、
「そのパーマは、ブローセットが楽に出来る」と勝手に想像してしまいます。
こちらで、「ブローセットが楽に出来ますよ!」
とは言っていないにもかかわらず、相手は勝手に興味を持って聞いてくる。
そこで、ようやくこちらで説明する。
この流れは、店側ではなく、相手側に主導権を与えているのです。
相手が聞いてくるから、教えてあげる。
あくまでも、相手を主導にする。こちら側で言い切らずに相手に判断させる。
「本来こちらで言いたいこと」を言わずに相手に想像させる。
しかし、ここで気をつけなければならないことは事実を言う(書く)ということ。事実でないことを言うと全てが水の泡。
「ウソ」を言うと悪徳業者になってしまいます。
今回のチラシの表では「このチラシを読んでいただいた見込み客に、【サロン側が、なぜ?このチラシの内容を知らせたいのか】という理由を事実(真実)そのままに書いて相手に伝えた」ということなのです。