このブログは喫煙を推奨するものではありません。

　

LUCKY STRIKEです。

　

　

　
1988年5月に登場した、これぞアメリカと言わんばかりの銘柄。
天才と称されるデザイナー、レイモンド・ローウィによるシンプルながらも、印象が強く、時代によっても風化しない説得力あるパッケージデザインが秀逸です。
このブログの最後のレビューは、この作品で締めたいと思います。
　
でもその前に、たばこ全般の話から。
たばこには多くの問題があります。
　

やはり楽しみ方が大切です。

他人への迷惑を避けることが絶対の条件。
しばらく誰にも会わない環境下で楽しむべきもの。
　

受動喫煙の害を指摘されるような楽しみ方は望ましくありません。

風邪気味の方が外出することも十分に他人に迷惑をかける行為ではありますが、それを批判できるくらいの配慮ができる喫煙の仕方で楽しめればいいですよね。

　

ところで喫煙とは、その味、香りが好ましいものであるから楽しむというもの。
ストレスの発散を求めるものではありません。
中毒になったが故に渋々吸うものでもありません。

　

もちろん体に害はあります。
だからそのリスク以上のメリットをたばこから感じとれるかどうかを考えるべきでありましょう。
　

ここ最近の、愛煙家への逆風は厳しいものです。
「体悪いものを吸うなんてバカだ」と言われることもありますが、それも仕方のない話です。
なぜならたばこを吸う人をバカだと語る方の99.9％もの人々は、日常の食事において必要以上のカロリーや塩分を摂取することもなければ、さらにはビールなどの炭酸飲料を飲むこともなく、当然ながら水銀が含まれる可能性のある魚料理などを食べることなく生活をされているのです。もちろん無農薬野菜以外は食べることもなければ、安い動物肉などもっての外であります。
そのような方々に「体に悪いものを吸うなんてバカだ」と言われても、そこで怒ったらいけないのです。
　
他人からの批判も素直に受け止める心が大切です・・・でお馴染みとなりました、当ブログ、今回が最後のレビュー（かも）です。

　
　
そしてこのブログの最後のレビュー作品に選んだのがラッキーストライク・・・、有名なアメリカ産のたばこです。
お値段は・・・、って話は、これを書いてもすぐに上がりそうなので、書くのはやめておきましょうか（笑）。
やはりこのブログらしく、風味を語りましょう！！
　

で、この作品は、味わい、そして香りが実にすばらしい！！
何よりたばこの魅力がしっかり詰まっているところが好意に値します。
美味いから吸うのだという基本を、しっかり感じさせてくれます。
　
真のたばこ好きはニコチンを得たいがためにたばこを吸うのではありません。ソムリエがお酒を飲みこまないのと同様に、その味や香りを楽しみたいから、たばこを手にするのです（ちなみにソムリエの多くは葉巻も紹介しますので、たばこを吸う人はソムリエにはなれないというのは迷信です）。

　
あくまでも、その香り、味を楽しむことが重要です。
それは葉巻でもパイプでも紙巻きでもそのことは変わりません。
とはいえ紙巻きはもっと手軽なスタイルながらも、一方ではその風味においてやや見劣りして評価されることも事実です。
　

しかしこの作品は別物。
その香味のキレ、弾力性のある味わい、そして風味を濁らせないままに、葉タバコの炙り感を覚えさせる作品です。
　
まずはフィルターが唾液で濡れないように、軽く咥えます。
たばこに火をつけたら、煙を吸います。
できるだけ優しく、しかし空気の流れを一本に感じるように、滑らかにスマートに煙を吸い込みます。
たばこの先に灯る火ができるだけ鮮やかに燃え上がらないように、やさーしく吸うのです。
たばこの持つ繊細な味わい・・・、そこには苦味だけでなく、甘味や苦味も存在します、それらを角を立てずに味わうには吸い方が大事です。
たばこを吸おうという気負いを忘れ、穏やかな日常の中で、自然に行われる規則正しい乱れのない呼吸のままに、たばこを吸うことを理想とします。
鼻からの呼吸は無理に意識せず、口から抜ける香りが幾分鼻の入口をかすめる様子を楽しむくらいがむしろ良いでしょう。
穏やかに接すれば接するほど、この作品の個性に深みを覚えるはずです。
ふくよかに巻かれた葉たばこが、温度の高くない炎で軽やかに燃えていく様子を、イメージして下さい。
そして肺で味わう量と、口で味わう量のバランスを整えます。
香りと味のボリュームや性格の馴染むポイントに、体と意識をたばこに預けるようにしながら意識的な無意識で導いていきます。
これだけで、たばこはぐっと美味しくなります。
　
その味はアメリカたばこにイメージされるゴツゴツとした男性的な味わいとは異なります。
荒っぽく吸いこむのではなく、柔らかく接することでこの煙草を、より繊細で奥深い表情を感じさせます。
　
ピリッとするスパイシーな辛味を喉に添えながら、お米のパンを石窯で焼いたようなロースト感と、その穀物感が生み出すべたつかない爽快さを有するような甘味が感じられます。
その香りは、煙の中にまでもほろっとする甘味を溶かしこみます。
味わいの持つコクがありながらも尖りのないリッチな感触になるほど馴染む香りです。
　
ウイスキーよりもさらにダイレクトで生き生きとした性格で複雑な香りを持ち、風の流れによってすらその表情を変えていく知性ある気難しさを感じさせつつも、その本質に一本筋を通しているがために、迷いなく心をおくことを拒まないその説得力・・・。
　

総じてドライな味わいながらも、けしてザラツクことのない舌触りが素晴らしく、さらには紙巻きたばこと思えない程の風味の豊かさを持ちながら、紙巻きたばこ特有の雑味を口にべとつかせないスタイリッシュな個性を有します。
紙巻きたばこという、カジュアルで安易なスタイルを好むことに何ら安っぽさを感じさせない作品です。
また明快にして豊富な風味をバランスよく配置した深みを覚える内容としながら、丸みあるコクで味わいが散らからず、さらには甘味を感じるようなリッチな香りの中で辛みを肉感的な丸みを携えて表現するという厚みのある性格をも見せる作品です。
　

余韻も秀逸。

スパイシーな辛味の奥に、不思議と香る甘みが感動的。

その個性はバニラ・・・、それもマダガスカル産ではなくタヒチ産を思わすその個性。

　

甘みに思わせるその個性に、独特の艶が残されます。

徹底的に大人です

徹底的に知的です。

　　
ふかして味わう派にも、のんで味わう派にも、その性格を大きく変えず、その良質さは残されます・・・。
　

　
そして賢明なるこのブログの読者である皆さんは知るのであります。
たばこへの愛情を最も伝えることができるレビュアーは、禁煙中の人間であるという事実をね。
空腹が最大のソースであることと同じです。

　

きっと日本中で一番たばこを愛しているのは私ですからね。　
　

　
そしてさらに気付く。
医者に食事制限を言い渡された人間こそが、最もグルメブログのレビュアーに向いているのかもってね！！
　

　

だからきっと俺は復活するよ！！

あらゆるグルメ情報をモーラするようなひろーーーーーいグルメブログを作りますからね！！！！

　

１ヶ月か、1年か2年か10年かわからないけど、しばし待たれ！！

　

　
P.S.　たばこを吸うと味も香りも分からなくなるという意見は正しいと思います。でもそれはカレーライスでもチョコレートでも、コーヒーとでも同じこと。美味しいものを食べる前には舌をリセットする習慣を！