息子の死をきっかけに、この家の中を片付けています。

先週末、17年前に購入したキーボードを捨てました。

既に鳴りにくい音もあったのに、ずっと捨てられなかったものです。

 


4歳から始めた娘のピアノの稽古。最初に使ったのが、このキーボードでした。

続けそうな娘の様子から1年ちょっとで電子ピアノに買い替え、この家に越して数年してから、今のアップライトピアノを購入しました。

電子ピアノは、ママ友さんが是非にと言ってくれて彼女の新築の家へ引き取ってもらえることになり、今も下の娘さんが使ってくれていますが、このキーボードが残っていました。



中学2年の終わりでやめるまで、毎朝晩、娘の横について練習を見守りました。

手のかかる息子を二の次にしても持ち続けたその時間は、とても楽しくて貴重で、それは娘にとっても同じだと信じていました。

だから、初代のこのキーボードには、思い入れが強かったんです。



その後、子供のイベントなどで私が何度か使いましたが、この家に住んでからは出した記憶がありません。

私が捨てられなかったのは、娘との思い出というより、親としての自分が娘に対して出来た「これだけは。」と思える象徴だったのかもしれません。



しがみついていたものを捨てた今、とてもすっきりしています。

捨てても、子供たちとの思い出が消えるわけではないんですね。


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20歳以上の子どもを持つ親のつぶやき