氷艶 その6 弁慶と蛇髪姫 | 高橋大輔選手と共に momokikuのブログ

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明日はもう6月。高橋大輔主演、LOVE ON THE FLOORに向けての宣伝活動が活発になってきておりますね。毎日のようにインスタでチラ見せしていただくのを楽しみにしていますが、

そっちは大ちゃんにお任せしておいて、私は相変わらずの氷艶レポです。

 

これだけ沢山ツイートされていて、ブログ記事にするには今更感もありますが、まだ余韻さめやらない状態ですし自分のあやふやな記憶を掘り起こすのって結構楽しいものです。

でも今朝はWindowsの更新に予想以上の時間がかかってしまって記事が書けず、更にもう終わってるはずだと家に帰ってPCを立ち上げたら今度はネットにつながらず、大変苦労しておりました。

 

インターネット接続ができないPCなんて意味ないじゃないですか?いったいどういう更新がされたんだか?主人は何でもいいから検索してみろというのですが、スマホじゃ埒があきません。

 

最終手段で旧パソコンにつなぎなおして調べたものを外付けハードディスクに保存して、また新パソコンで立ち上げるという面倒な作業をしておりました。だいたい古いパソコンがダメだから新しくしたのになにかと役立たずです。

 

何事も経験ですが方法が判明するまでに2時間もかかりました。ま、結果オーライで何とか接続できましたけどーー。

 

と、愚痴ってすみません。気を取り直し、続きとまいります。

 

子供の頃は物語が大好きで、特に保育園の本棚に有った本は片っ端から読みました。

「氷艶」はその頃のページをめくるたびにワクワクしてた気分を思い起こさせるようなお伽草紙でしたね。

 

 

もちろん私としては大ちゃんのスケートの技術や彼特有の表現力あふれる滑りを見たいので、別に従来のアイスショーだっていいんです。いつかまたバリバリ意欲的に各エレメンツを取り入れた、どクラシックなガチプロをお披露目してもらえたら、満足の極みです。

 

 

でも今回はあくまでもスケートに「演技」を取り入れることが主眼です。それができれば多くの夢半ばであきらめ、スケート界を去っていかざるを得なかった仲間が恒久的に活躍できるのではないか?そんな場所づくりをわが夢としたい!という大ちゃんの希望が詰まった試みなんです。

 

人の夢をわが夢とする 

 

いかにも大ちゃんらしい発想ではありませんか?

 

私はその意味において今回の成功を何よりも嬉しく思います。もしもこれが来年再来年と続く2020年の東京五輪開催に向けての布石であり、今後実際はほかの方が演じるようになってもかまいません。

それは一つの大ちゃんの夢の結実です。

 

きっと彼はそのころさらにその先を歩んでいるでしょうから。

 

FOREVER FASTER

 

永久に先駆けるもの

 

引退ひと月後のPUMAトークショーでPUMAのテーマであるこの言葉の意味を問われたとき、私はそう解釈しました。そしてそれを常に言葉ではなくて実践してきたのが髙橋大輔というアスリートです。


単なるチャレンジではすまされない舞台に勇気をもって挑み、未知の領域に切り込んでいく先陣です。
 
氷艶のお話が出たとき、私はいかにも大ちゃんらしいなと思いましたし、成功し、予想以上に満足できることを信じて疑わず、指折り数えて待っておりました。結果はもちろん皆様が感じておいでの通りです。
これが基準となりこれを超えるものが果たしてできるのか?今から心配になるくらいです。
 
というわけで前置き長くなりましたが、レポ続きです。
 
ど派手な義経登場のあと、大ちゃんはリンク中央で東に向かって見得を切ります。
 
あ、「切る」とは言わないんですってね、正確には「見得をする」だそうです。歌舞伎への誘いでは「見得」の意味はこう説明されています。
 

 

http://www2.ntj.jac.go.jp/unesco/kabuki/jp/4/4_04_05.html

 

 


「感情の高まりなどを表現するために、演技の途中で一瞬ポーズをつくって静止する演技をさし、その人物をクローズアップさせる効果があります。」
 
確かに会場の観客全員が義経様の凛々しさにくぎ付けでしたね。
 
歌舞伎の所作を取り入れるのは今回初めてなわけですが、さすが大ちゃん、千穐楽ではちゃんと様になってましたよ。
その後四天王が一人ずつラップ調のMCで紹介されて滑りましたが、その間義経は斜に構えて腕組みし、御大将らしく威厳のある表情を崩しませんでした。
こういう時って照れが混じるとお芝居が締まりませんからね。最初から最後まで義経に成りきっていた大ちゃんです。
義経と四天王が揃ったところに弁慶も加わり、一同会しての見得。会場はやんややんやの大喝采でした。
 
◆第一幕 第四場 弁慶討ち死の場
 
しかしそこに現れたのは弾正の手下ども。肩をいからせながら登場したのが奴江戸兵衛と鬼佐渡坊です。義経達が召喚されたことを知り、先手を打って奇襲をかけてきたのです。
 
さっそく敵味方入り乱れての闘いが始まりました。
 
偽弁慶の猿田彦は、二人相手に大立ち回り。鬼佐渡坊が袈裟がけに切りかかるのを受け止め、くるっと回って奴江戸兵衛の攻撃をかわします。
 
義経も敵を右に左に薙ぎ払います。御大将をなんとしても守り抜かねばと四天王が四方を固め、敵を寄せ付けません。
 
えーちなみにグレー(ネズミ色)の衣装に身を包んでいるのが悪の手下どもで、義経が率いる善の側は赤い衣装のチームレッドです。
 
鬼佐渡坊と奴江戸兵衛は見た目ユーモラスだし、大したことのない雑魚。義経様たちがあっという間に退治してくれる!と思って見ていたら、意外にもチームグレーはゲーム序盤に現れる中ボスって感じの強敵設定だったようで、まだ経験浅い結成したての勇者様ご一行では苦戦を強いられている様子。
 
義経をかばいに行こうとした隙に、弁慶は脇腹を刺されてしまいました。
 
おのれ、所詮は悪党の手下雑兵と侮ったのがぬかったか!
 
(ここで手こずっていたら、敵に包囲されてしまう。)
 
弁慶は危機を察しここは自分に任せて先を急ぐよう、義経を促します。
そんなわけにはいかないと刀を振りかざし、なおも義経が打って出ようとするのを必死で制しつつ、闘い続ける弁慶。
 
血気盛んな若武者を両腕を開いて押しとどめる忠臣の諫言をようやく聞き入れた義経は無念至極と敵をにらみつけ、サッと刀を振り、血払いしてから踵を返して四天王と共に立ち去ります。
 
前を睨み据えたまま刀の血払いをしたあと、くるっと踵を返すなんて、時代劇まんまですが、大ちゃんがやってもなんの違和感もないのがすごかった。あの時のカッコよさを思い出すだけで私はトーストの上に乗ったバターみたいに溶けちゃいそう・・・ああー義経様!素敵でしたーーあああラブラブ
 
義経去った後、わずかに残った兵と後陣を守るも多勢に無勢。あっという間にチームレッドは切り伏せられて、残るは弁慶ただ一人。
 
鬼の形相で戦う弁慶もすでに満身創痍、ついには鬼佐渡坊と奴江戸兵衛から背と腹を同時に刺されてしまいます。

 

膝をついた弁慶に見切りをつけ、これでもう戦えまい、先に行くぞと義経を追う悪党どもを何とか阻止しようと手を伸ばしましたが、さらに後ろから切りかかられ、絶体絶命。

 


リンク2か所とスクリーンにはそのときの弁慶無念の表情がアップで映し出されます。
こう言っちゃあなんですが、未練たらしく中々往生しないのが歌舞伎のお約束なんでしょうね。

 
最後は敵に遮られて立ちすくむ天鈿女命の目の前でチームグレーの二人に次々となで斬りにされ、仰向けにばったりと倒れます。
 
スクリーンの映像も粉々になって砕け散り、偽弁慶=猿田彦の死を告げます。
 
せっかく義経を呼び出したのにご本人が亡くなってしまうとは・・・いったい誰が氷の国を守るのでしょうか?
 
◆第一幕 第五場 義経幻想の場
 
その一部始終を叢雲の間から眺めてほくそ笑んでいたのが岩長姫と仁木弾正。
実際は代々木体育館の2階南北ロングサイドの通路にそれぞれ立っていらっしゃるんですけどね。
2階席のお客様にも配慮した粋な演出です。
 
猿田彦も葬ったことだし、残るは義経のみ。奴を打ち果たせばこの国のすべてが我々のものと語り合う二人。
 
「義経め、今頃はさぞや悔し涙を流しておろう。どれこの宝鏡で心の内を覗いてやろうか」
 
岩長姫が鏡を見ると映し出されたのは悔恨の念に打ちひしがれた義経。
 
弁慶の死を悼み、自分の不甲斐なさを責めつつ肩を落として力なくさ迷う姿は「ライラックワイン」のそれと似ていました。

どこからか聴こえる懐かしい歌声。虚ろな瞳を空に向けるとそこには愛しい人の姿が・・・
 

 

「静御前!」


 
氷艶中で唯一の大ちゃんの台詞です。ワーこの声もやっぱまた聞きたいわ。何とも言えない切なさに満ちた呼びかけなんですよ。ディスクが発売されたらここの箇所はイヤホンでぜひ!
 
鈴木明子さん演じる静御前も適役でした。離れ離れになった恋人を想いあうこのペアプログラムは哀切に満ちていて美しかったです。
 
織田君と舞ちゃんもそうですが、スケーターの皆様ってなんだか人間に見えないですね。2人揃うとまるでお人形さんのようで、リアル感が無くなります。選手時代はみなシングルスケーターだったので感じたことがありませんでしたが、歌舞伎の国の人たちと対比するとその身体的な特徴が顕著になりますねえ。
氷の国に住む特殊な種族って感じです。
 
ほんとファンタジーの登場人物にはぴったり!なんでもっと早く誰かが考え付いて実現しなかったのかなあ?って思うくらいですが、現役時代はこんなことしてる場合じゃなかったし。それにこれほど粒ぞろいの華があるスケーターが同世代に揃うってこともまずあり得ないわけで、ほんとこの時代に生まれてよかったと感謝しながら拝見しておりました。
 
恋い慕いあう二人という設定ですが、あっこちゃんと大ちゃんは2001年のSBC杯で揃って優勝する前からの長ーい付き合いですから、どっちかと言えば幼馴染のイメージですね。ミラーイーグルから手を差し伸べるタイミングも呼吸もすべてがシンクロしていて、息が合っていて、目福でした。
ランビエールとのアンセムとはまた違ったこの二人ならではの同調っぷりは長い間の信頼関係が成せる技でしょう。
ラストで大ちゃんが小袖の上に着ていた唐綾の着物の裾をつまんでレイバックトンプソンをしてくれたのですが、ふわりとま繰り上がった様がまるで蝶の羽のように可憐に見えて、とても綺麗なスピンでしたよ。ここもまたファン必見です。
 
 
それにしても狙った相手の心の幻影すら映し出してしまうとは宝鏡って素晴らしいですね。私も欲しいかもーーって悪用したりはしませんよ。大ちゃんをのぞき見しようなんて考えてもおりませんからね!
 
しっかし岩長姫はじとー(;一_一)っとその心の中を見ちゃったわけです。こりゃ嫉妬メラメラですわ。いいえ、岩長姫がですよ。断じて私じゃないですよーー。
 
「義経め、歌舞伎の国に残してきた静を想うて惚けておるわ!かくなる上は義経の美しき心を手に入れ絶望の淵に追い込み穢してくれよう!あの美しい顔が苦痛に歪むのが観たいのじゃ!」
 
「さても心のねじ曲がったお姫様・・・・っっとそれはなかなか面白き趣向!」
 
げに女の妬みは恐ろしやーと半分呆れながら仁木弾正も同意。


岩長姫は捕えていた瓊瓊杵尊 木花咲耶姫を連れてくるように命じます
そしてその姿を観た者をすべて石にしてしまうという恐ろしい怪物「蛇髪姫」を呼び出します。
 
 
「ニニギ、コノハナ、お前たちを岩に変えてやろう。岩となって生きることも、死ぬことも適わず、永遠に苦しむがよい!」
 
邪悪な気に満ちた蛇髪姫が勇壮なDRUM TAOの面々と姿を現します。どんどか鳴り響く太鼓の音と共にリンク狭しと暴れまわる蛇髪姫。
そして空からは赤い目を光らせた恐ろしい大蛇が義経達に襲い掛かります。
 
チームレッドの一人がその舌に巻き上げられて宙づりにされ、辺りはあっという間に地獄の様相。
 
蛇髪姫に操られた大蛇はシャーっと毒の息を吹きかけながら、怪しい動きで義経達を翻弄します。
その金剛の鱗はとても堅く、刀の攻撃をものともしません。
なんとか義経がその眉間を刀で突きましたが、地上に落ちてなお這いまわり兵を次々と呑み込んでいきます。こうなったら奴の弱点は腹だけだと、義経達はその腹に潜り込んで一斉攻撃。
それが功を奏して大蛇の動きは止まりますが、時すでに遅し、瓊瓊杵尊たちは蛇髪姫の妖力によって岩に変えられてしまったのです。
 
それにしてもこんなに笑いながら滑るしーちゃんは初めて見ました。
振り付け的にはちょっと昔にやったマドンナのフローズンを思い出しましたけどね。
 
指先をメラメラと動かしたり、太鼓のリズムに乗って飛び跳ねたり、ほんと生き生きしてました。
 
後ろ手に縛られ跪くまるで聖セバスチャンの殉教みたいなポーズの織田君のそばに来て、どうだ?悔しいか??と言いたげに笑いながら煽ってる時なんて全然お芝居に見えないくらいだったもの。
ああしーちゃんなんでそんなに楽しそうなの??
そりゃあ見事などSの女王様っぷりでした。きっと反対側では舞ちゃんをこうやっていじめてたんだろうなあ。舞ちゃんは岩に閉じ込めた後もレイバックみたいに背中を反り返らせたままの姿勢を保ってたんですよ。
あれは大変だろうに凄い役者魂だと思いました。日頃鍛えたアスリートならではですね。
 
 
「さすがは蛇髪姫、みごと 見事!」
 
「見よ、義経のあの悔しそうな顔。愉快愉快。よい気味 よい気味!」
 
嘲り笑う悪役たちの前に成すすべもなく肩を落とす義経達。
 
ここまでは2戦続けてチームグレーの大勝利。
 
第一部終わってチームレッドはまったく勝てる気配なし。どうする義経。どうなる氷の国ーー!ガーン
 

 

 

 

 

 

 

 

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