描かれなかった物語 もう描くことが出来ない物語 | 高橋大輔選手と共に momokikuのブログ

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15日には公表されるらしいと知って以来、今か今かと待ち構えていたアサインですが、20日も終わろうと言うのに未だ何もわかりません。

 

待ちくたびれたので一旦白紙に戻し、シーズンインに沸き立つ気分はお預けにすることにしました。まあそんなことを言いつつ、明日朝には判明するかもしれないと早起きしちゃうに決まってるんですけどね。

別にどこにINしようが遠征できるわけじゃなし、私には関係ないと言えばそうなんですけど、でも日にちが決まればそれまで心待ちにできるじゃないですか。生活にだって張り合いが生まれます。いや充分毎日楽しんではいるんですけど、やっぱ私にとって大ちゃんの活躍は人生に欠かせないスパイスみたいなもの、刺激ややる気を与えてくれるパワーの源です。

 

ああ、でもそんな風にして2006年から毎年毎年楽しみにしてたんですよね。

あまりに変わらな過ぎて我ながら呆れますが、2022年もこうして相変わらず今度はいつ?どこで?なにを?どんな風に?と妄想を膨らませつつ夏を過ごしている。

これを幸せと言わずして何をか言わんです。

 

楽しみにできる先があるって文句なしに素晴らしい事です。

 

しかしながら過去を振り返って、あの時こうであれば…もっとこうしていたら・・・という感情は苦いものです。

そして何よりそれがもう2度と見られないのだと思うと、何か氷に閉じ込められたような気分になり、そこから一歩も抜け出せません。

 

どんなに描きたくてももう二度と描くことが出来ない未来。

 

ブログを長年書いているとその時々の希望と共に過去の苦しさもまたリアルに甦らせることが出来てしまいます。

普通ならばとっくに忘れているような怒りも悲しみも悔しさも。先ほど自分の過去記事を読んでしまってちと後悔してます。

 

いや、書いておいて良かったと心から思うんです。良くも悪くもその感情が確かにその人が生きていたリアルな世界を私の中に呼び覚ましてくれるからです。

 

だがそれはごくごく個人的な小さな脳内に収めるべきものであって、他人に共感を求めたりぶちまけたりするものでもないと心得ています。

 

わざわざそんなことをしなくても決して消えてしまうことはない、多くの影響を残した人のことを今夜は書いておきます。

 

 

デニス・テン氏が描きたかった物語。

 

「ブランインド ラブ」

7月28日にカザフスタンで公開されます。

言語障害と視覚障害を持つ2人の孤独な若者

Источник: https://semey.city/novosti-kazakhstana/47647/?_utl_t=tw
© Семей Сити

 

 

自動翻訳で内容の一部がわかります。

 

この物語は

 

言語障害と視覚障害を持つ孤独な若者が、ペンフレンドとして出会い、言葉を交わすうちに互いを愛するようになりますが、自分が持つ障害ゆえに気恥ずかしさが伴ってその感情をうまく伝えることが出来ないでいる

 

というストーリーのようです。

 

「ブラインドラブ」はデニス・テン自身が2018年脚本を映画会社のコンペティションに応募して1位を獲得したことから制作決定に至ったのですが、その発表からたったひと月後に彼が非業の死を遂げたことから先送りされてしまったのです。

 

1年後テン氏の友人がプロデューサーを務め、韓国人の監督によって映画の制作が再開されました。

 

ブラインドラブというタイトルからは身体的な障害以上に人を隔てている感情のすれ違いやそれをなんとか手探りで克服しようとする不器用な愛情を想起しますが、実に彼らしいテーマだなと思いました。

 

私は生前の彼をスケートの演技でしか知りませんでしたが、SNSでも深く物事を思索し、非常にインテリジェンスに富み、誰をも傷つけることのないよう言葉を選びながら発信されていたことを存じてます。

彼の撮ったポートレートは単に表面的な美しさを捉えるのではなく、内面を透かして浮き立たせるような、心に直接訴えかけるような力がありました。

それはプロの写真家顔負けのアートの領域だったと思います。その才能をもっと磨いていたら私たちは沢山の贈り物を彼からもらっていたに違いないのです。

 

そして彼は何よりカザフスタンを愛し、心から誇りに思っていたことは確かです。沢山のショーが開かれたことでしょう。

リーダーシップに優れ、いずれかの国の政治家になってもおかしくないような人物でした。

 

25年という短い生涯でしたけど常に開放的で前向きで、人と人の間に境を置かない人でした。この映画そのものは見てなくても、選んだテーマから十分に推し量ることができます。

たぶんご自身だって単身アメリカに渡り、大病し、幾度も怪我に見舞われ、スケートを断念せざるを得ない決断を迫られたこと何度もあったと思うのです。その度に周囲の人に救われて励まされた、そんな経験が最後の最後まで彼の人生を豊かなものにしていた。

 

そう想像するといくらか救われる気がするのですけどね。

 

ブランドラブのアイディアを共に練り、映画が完成されるのを心待ちにしていた彼の友人たち。きっと喜んでいらっしゃるでしょう。そうやって時を動かすことにより、今もまだ共に生きている実感を味わうことが出来るからです。

 

しかし彼の遺したInstagramは二度と更新されることはありません。生前の彼があまりにも生き生きと輝いているだけに、そこにいないことがあまりにも寂しいのです。まだたった3年です。

 

映画は32分の短編です。このニュース記事を読む限りあくまでもカザフスタン国内のみの上映のようですが、世界各国の彼のファンも視聴できる機会があることを望みます。

 

 

 

 

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