週末、お友だちとちょっと遠出すると言っていた郁。
そんな郁からラインが・・・。
「遠出は消えた」「みんな研究計画書で詰まった」
・・・さいですか。まあ、頑張ってくださいませ。
 

「研究計画書」とは? 

それは、大学院とは何をするところなのかということと関係しています。

大学院には、「修士課程(前期博士課程も含む)」と「博士課程」がありますが、4年制の学部を卒業してすぐに入学できるのは、修士課程です。ちなみに「大学院設置基準」に修士課程は次のように説明されています。
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  • 第三条 修士課程は、広い視野に立つて精深な学識を授け、専攻分野における研究能力又はこれに加えて高度の専門性が求められる職業を担うための卓越した能力を培うことを目的とする。
  • 第十六条 修士課程の修了の要件は、大学院に二年(二年以外の標準修業年限を定める研究科、専攻又は学生の履修上の区分にあつては、当該標準修業年限)以上在学し、三十単位以上を修得、かつ、必要な研究指導を受けた上、当該修士課程の目的に応じ、当該大学院の行う修士論文又は特定の課題についての研究の成果の審査及び試験に合格することとする。ただし、在学期間に関しては、優れた業績を上げた者については、大学院に一年以上在学すれば足りるものとする

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修士課程は、標準的は2年在籍して、修得する単位は30単位以上です。ちなみに学部については「大学設置基準」で定義されているのですが、4年間で124単位以上となっているので、単純に計算すると31単位/年となります。つまり、修士課程で習得する単位数は、年あたりにすると学部の半分です。文系学部の場合、実験・実習がないので1単位15時間のものが多く、4年間124単位でも、結構空きコマが多く閑だと言われています。それが、修士課程ではさらに半分に?!
ということは、授業コマ数が少なく、バイトに精を出せる?!・・・ということにはならないのが、大学院。
大学院生にとっては、修了要件の後半にある「修士論文又は特定の課題についての研究の成果の審査」の方が、重要(大変)となります。学問領域にもよりますが、郁のいる社会科学系の場合は、修士論文を期限までに提出し、審査に通らいないと、いくら単位取得ができていても修了となりません(修士の学位は得られない)。
その「修士論文=修士課程」の出発点となるのが、「研究計画書」です。
院試の時にも一応提出しているはずですが、ここからが本番。研究課題をどう絞り込んでいくか・・・。研究を主にする課程では、博士課程も視野に入れながら考えていくことになります。