大学生の生活費については、時々ニュースになっていますが、「大学院生」の生活費についてはそれほど注目されていないように思います。そこで、大学院生の生活費について調べてみました。

全国規模での大学生の生活実態調査の代表的なのは、全国大学生活協同組合連合会によるものだと思います。学部生の調査は毎年行われていて、調査結果が公表されるとニュースに取り上げられることも多いデータです。実は、全国大学生活協同組合連合会では、大学院生の調査も行っていました。こちらは、2年に1回のようで、入手できた大学院生活実態調査のデータは2020年の調査結果でした。そこで、学部生の調査と比較してみました。データは、自宅生と下宿生に分かれているのですが、わが家の郁は、自宅を離れているので、調査では「下宿生」に入ります。そこで、下宿生のデータのみ示しました。

 

 

このデータだけ見ると、仕送り額は学部生の方が多く、奨学金は大学院生の方が多くなっていますが、生活費の総額はあまり変わりません。このデータは平均値なのですが、標準偏差が示されていないので全体の分布はわかりません。平均値は外れ値に影響されやすいので、極端に多い人がいると平均値はそちらに引っ張られます。そのため、高齢者の貯蓄額等は中央値で示されることが多いです。ただ、学生の生活費ですから、そこまでの差はないとは思います。

調べてみると、大学生協連の他に、全国大学院生協議会の実施している調査もありました(全国大学院生協議会とは、全国の国公私立大学の大学院生の自治組織により構成されている組織だそうです)。こちらは、平均値ではなく、階級別の構成比で示されていました。2019年調査によると、12万円未満が67.9%、15万円未満が全体の83.4%なので、大学生協連の平均値はほぼ真ん中あたりと考えても良さそうです。

 

さて、わが家の郁。1月の生活費は平均値よりちょっと上です。

まあ、住んでいる地域によっても差はあると思うのですが・・・。院進学にあたり、引越しをしたのですが、便利さと安全性を重視したので、住居費が上がりました。また、奨学金も貰っていませんので、その分、仕送りが必要となります。ちなみに、大学生協連の調査で、何らかの奨学金を貰っている大学院生の割合は41.6%、学部生では30.8%なので、学部生よりやや多いようです。可能な限り将来に負債を残さないようにと、現在は頑張って仕送りしていますが、博士課程までいくと、親も頑張れないかも・・・。もし、博士課程に行くとしたら「学振」は必須ですね。