大学には、 3Pの公表が義務付けられています。

3Pの一つであるアドミッションポリシーの「アドミッション(admission)」とは、入場、入会の意味があり、その大学が受験生に求める能力、適性等についての考え方をまとめたものです。そして、そのアドミッションポリシーが選抜方法や出題内容等に反映されることになっています。 だから、学生募集要項には、必ずアドミッションポリシーとともに、それを入学者選抜法の、どこの何でどのように評価するのかが記載されています。配点も・・・。
大学は入学者選抜の結果(志願者数、受験者数、合格者数、入学者数、合格者の最低得点等・・・)も、必ず公表します。
受験生は、単に偏差値だけでなく、このように公表されている大学のデータ等を参考に、志望校、受験校を決めていきます。受験後、合否判定が出た後、情報公開請求として、自分の選抜試験の成績を見ることも可能です。
どこまでも、公明正大。
 
「学ぶ場」である大学と、「何かを生み出し収益を得る場」である企業では、大きく異なります。
企業の採用選考については、大学のような具体的な情報公開は義務付けられていないようです。HPでは、企業理念や業務内容の他に、採用情報では、実際に働いている人たちの声や働き方、福利厚生等が詳しく記載されている企業が多いようです。もちろん、「求める人材像」も。ただ、選考過程で、何をどのように評価するのかという選考基準まではわかりません。HPに公表されている募集要項には、募集職種、募集対象者、給与、賞与、昇給、福利厚生・・・が並んでいるのですが、民間企業の場合、「募集人数」がないものも多い。まあ、母が閲覧できるのは、一般のページだけ。企業によっては、「マイページ登録」しないと具体的な情報が出てこないところもあります。そこだと、もう少し具体的に示されるのかもしれませんが。
採用選考は、どちらかといえばブラックボックス。
 
ある企業が採用コンセプトを公表していました。エントリー後、書類選考と面接があるのですが、それをどのような視点でみるのかが明らかにされていました。
  1. あなたの志向(やりたい事)や価値観そして考え方が、○○という会社に合致しているか
  2. 専門知識を吸収し、一定レベルのコミュニケーションを行う能力を保有しているか

まあ、特別なことではないといえばないのですが、その企業を知れば知るだけ、この2点の真に意味することの難しさが感じ取れます。さらにHPには、書類選考担当者や、面接担当者がどんな点を重視しているかが、それぞれの担当者の言葉で書かれていました。その中で、面接担当者の、志望理由ややりたことを聞く中で、「 思考の柔軟性・広がりがあるか、即ちキャッチボール型の会話ができるかという点も気にします。このような会話ができる方との面接は、こちらも楽しい時間を過ごせます。」 という言葉が印象的でした。

当たり前ですが、大学受験とは、明らかに求められているもののレベルが違います。「・・・を頑張り、・・・を得ました」という「ガクチカ」ではなく、そこで本当にどう成長し、何を身につけたのか・・・。それを単なる言葉としてではなく、それを実践する場として、面接は厳しく見られているのだと感じた母です。

 

上のことは、わが家の郁は、文系で総合職(?)希望なので、それを前提にいろいろ見て考えたことです。

もちろん、求めるものは企業それぞれです。採用選考の方法もさまざま。だから、就活の仕方もいろいろな形があっていいのだと思います。