仕事、宿題はギリギリまでためる? ブログネタ:仕事、宿題はギリギリまでためる? 参加中
モンゴルだるま@ウランバートルです。
仕事、宿題はギリギリまでためる?というブログネタに、締め切りギリギリでエントリーしているところに、私の性格が如実に現れていると思います。

仕事や宿題がギリギリまでたまっちゃうのではなく、「こっから始めれば間に合う」っていう逆算で段取りをくむため、どうしても締切日=納品日になりがちな私。

調子がいいときや、仕事がスカスカなときなどは、締切よりも早く納品しちゃってたこともありましたが、結局、そうなるとクライアントさんのほうが「原稿の大幅変更」をしてきて、作業が2倍、でも報酬は変わらず、とかいう哀しい事態になることも多々、というのがここんとこ続いていたため、「締切=納品日」という原則を貫くべく段取りするっていうほうが効率がよいことがわかったのです。

これって、人気映画シリーズの「パイレーツオブカリビアン」の脚本チームがシリーズ第2弾制作で、脚本の仕上がりが大幅に遅れたときに、メイキングビデオでも言っていました。「あんまり早くに完成させちゃうと、演出側から大きな変更のリクエストが来ちゃうから」としれっと言っておりました。

ある仕事でも、50ページ余りの原稿の翻訳仕事が舞い込んできて、しかも締切もタイトで半分ぐらいまでがんばって着手していたのに、「原稿自体が変更することになったので作業は中止してください」みたいになり、下訳さんには作業分の報酬は当然支払うべきなのに、私自身はノーギャラで泣き寝入りってこともありました。

なので、ラストスパートがどれだけ短時間でも、長期間になったとしても息切れしない、集中力が途切れない体制をとれる自分というコンディションを作っておく、ってことにして、作業そのものの分量に対しての報酬って自分の仕事をとらえないことにしています。

下訳あるいはネイティブ校正チェックにかけるのは、仕事の精度を上げるってこともあるけれど、モンゴル国内であぶれ気味な日本語が「使える」モンゴル人が、日本語をプロフェッショナルレベルで使うことのモチベーションをキープできるようにするための、私なりの貢献努力ってこともあります。

正直、スペルチェックレベルの校正なんかだと、若いモンゴル人の子たちよりも私のほうが精度は高い。自分が知ってる、知らない、というレベルではなく、徹底的にリサーチかけていろんな文献にあたり実例で確認をするから正字法とか文法レベルの最終的なチェックは得意です。でも、やっぱりネイティブならではの表現っていうのもあるから、自分ひとりで天上天下唯我独尊なんてえらそうなことはいいません。連携が大事だって思ってるから。

締切があるものって、翻訳やレポート系の報告書作り、資料作りなどが主ですが、これらは、スタートダッシュでがーーーーーーっと結構な目途が立つところまで1人でガンガン走ります。それから、中盤でペースを落として、少し原稿を「寝かせ」ます。この寝かし期間は、仕事の大小・難易度に関係なく、一定期間おくことが大事。この「寝かし」があってこそ、自分の作業を客観的に評価確認し、吟味することができるのです。

誰かに依頼しなきゃいけないときも相手の力量や時間的余裕を鑑みた上で、わりとタイトに、平均的なペースで作業をすすめてもらえるように仕事のスケジュールを組みます。いよいよとなった時、モンゴル人が「やっぱりできません」ってばっくれたとしても自分でカバーできる程度の余裕は見ておかないといけないから、少し前倒し気味。

どれだけ実力がある人でも、「ギリギリまで手付かずでほったらかしておく」っていうタイプの人がやった仕事って、どれだけ立派な翻訳原稿でも、行間というかどこかに「粗」がある感じがするものです。突貫工事でやってて、見直ししてないなぁっていうか、言葉の吟味とか切磋琢磨が感じられない。

そういう人は、どれだけ有名だったり、売れっ子だったり、高学歴だったり、経験豊富だったりしても、次回もお願いしよう、とは思わない。

だから自分自身もそういう仕事をしないように心がけています。
早ければいいってもんじゃない。
それは入学試験とかでいくら早く答案用紙が出来上がっちゃっても、ギリギリまで見直すのと一緒です。

あんまり早く終わりすぎても自分の集中力が途切れちゃって、粗い仕事になってしまうので、やっぱり「寝かして」から見直す必要があります。

そんなわけで、私はギリギリまでためこむこと自体を悪いことだとか恥ずべきことだ、とは思いません。

仕事の依頼を受けたときから、最後に納品し、クライアントに受理してもらって、請求書を書き、最終的に報酬を受け取り、ありがとうございました、とお礼を送り、「またよろしくお願いします」とお互いに思える状況にもっていく、願わくば、次の仕事まで確約できたり、誰かに口コミでご紹介いただく、ってところまでの関係が築けるってことで、初めて、「仕事、完了」と実感できる。

普段はぼーっと、趣味的にいろんな新聞とか雑誌、資料になりそうな文献の翻訳メモなんかをやっているけれど、報酬をいただくお仕事となったときは、集中力と段取り力、そしてやっぱり普段からの訓練で培った実力がものをいう、そういう覚悟で、無為に過ごす時間を大切にしています。

ギリギリになっちゃう、のではなく、ギリギリまで粘ってるんだ、とご理解いただけると末永くよいお付き合いができるので、クライアントの皆様、温かい目で見守り、モンゴルだるまを信頼してくださいませ。

毎回、「本命中の本命の一発合格以外に道はない状態の入試受験態勢」で臨んでいるので、最後の一瞬まで徹底的に取り組みたい、でも絶対に、提出期間内に間に合わせないと、結果が出せないってこと、人生で許されないことだって覚悟して20年余り勝負してきたんだなぁ、とこのブログネタであらためて実感です。