モンゴルだるま@ウランバートルです。
物不足には慣れているはずですが、やっぱり久々に1ヶ月余りに続き、そして新聞、テレビなどでの政府発表とはウラハラにどんどん悪化の一途をたどっているようなオイルパニックに、気持ちがささくれ立っております。

先日5月28-29日に開催した「モンゴルザクラお花見乗馬・ラクダ騎乗トレッキングツアー」は総勢20名様、2歳児からん十歳の方々までまさに老若男女入り混じった賑やかな大所帯ツアーとなりました。

さんざんがんばってディーゼル燃料を集めたわけですが、どうしても大型バスを動員するには予算的にも厳しいことになり、ガソリン燃料のハイエース(13人乗りマイクロバス TOYOTA製)とピンクワゴン(12人乗りマイクロバス ヒュンダイ製)の2台に鮨詰め分乗することに。

6月10日ごろに一応、ロシアから政府が外交交渉の末、ある程度の国内需要を満たすだけの燃料を輸入できることになった、という話もあるけれど、逆に7月1日までは国の公的機関と国会議員が経営している鉱山関係企業とか建設関係企業などに優先的にまわされちゃうから、やっぱり一般車両に対する燃料不足状況は泊まらない、という話もある。

政府発表がことごとく現実的には覆されている状態で、ガソリンスタンドの多くがディーゼル燃料の販売を制限、あるいはもう完全に「タンクは空っぽ、売れるものがない」と開店休業状態。
今のところ、ソドモンゴルが一番安定していて、プリペイドカードは1日あたり25,000tgの追加補給ができて、これによって1日15リットル程度はもらえる。15リットルといえば、グレースだと、一応90km前後は走れるという計算で、市内の移動には滞りないという程度です。ソドモンゴルでは4月26日までは1370tg程度だったのが(ちょっと安いスタンドで買ってた)ロシアの輸出停止処分発表で一気に1430tgまで値上がり、さらに5月5日くらいには1470tgに。んでもって、つい先日、お花見ツアーの1週間ほど前に1590tgにと値上がりがつづいているのです。


こういう燃料の高騰状況は、すでに4月28日の段階で私には見通せてたから、1トン分のドラム缶に備蓄したかったのですが、ガナー君がまったく協力してくれず、「新聞では燃料がきれることはないといっている」との一点張りで、今現在の朝から晩まで行列し、市内をかけずりまわっても、遠出するために必要な燃料が確保できない、という状態にいたっています。先の見通せない負け組モンゴル人に関わるとろくなことが無い、という典型です。
業務に支障を出さないように、結局、今年も勝負にうってでる!ぐらいの覚悟でツアー三昧にしたかった気持ちをややペースダウン。

燃料の保管場所がないと確かに危険は危険なのです。
ガソリンスタンドでは燃料確保に血眼になっている人たちの間で日常茶飯事的にハードで血しぶきが飛び散るような殴り合いが繰り広げられています。ましてや一般人のところに燃料の備蓄があるってわかったら、燃料泥棒が夜中に忍び込むだろうし、ねたみで家を放火しようとする輩が現れてもおかしくない。それがゲル地区の治安状況なわけですから。

そんな状況でブログの更新もままなりませんでした。

くすぶっていても仕方ない、とわかってはいるのですが・・・
先が見通せないし、根拠が全然ない提灯記事みたいなモンゴル国内での新聞やネットニュースなどを翻訳して流したところで、ガセネタつかまされたみたいな徒労感は多分、読者の皆様のほうが私より酷いかもしれんしな、とか、すっかりネガティブな気持ちになっているから。

MT(マグナイトレード)から300ℓ分の燃料配給券を確保できる、というガセネタで5日間を完全に待ちぼうけ状態で振り回され、人づてで200ℓ分のディーゼル燃料確保の約束を取り付けたけれど、皆が制限配給を甘んじている中でとても行列している人々の前にドラム缶に燃料入れているところを見せられないという事情で15時間まった挙句断念せざるを得なくなり、1ℓ3,000tgなら売ってやるといわれたけれど、それがまた1トン単位ということで、ムリになり・・・とずーっと振り回されっぱなしです。

これからは自転車の時代だな。といってもかっこいいマウンテンバイクとかじゃなくて、ママチャリでいいと思います。駐輪所さえ点在設置できれば平坦なところばかりのウランバートル市内なら十分機能できると思う。
今、モンゴルに入ってきている自転車はマウンテンバイク的なスポーツ自転車ばかりだけれど、日本から放置自転車になっちゃって処分に困ってるママチャリとか輸入できれば、今のこの大気汚染とか大渋滞とか燃料不足とかに対しての一般庶民の対抗策になるはず。誰か一緒にやりませんか?