今日は、有楽町で「麦の穂をゆらす風」 を観た。

2006年カンヌ国際映画祭でパルムドール賞を受賞した作品のようで、公開から1ヵ月半以上経過しているにも拘らず、

そこそこお客さんは入っていた。少し遅れて入場すると、本編が始まっていた。


ストーリーは、アイルランドの独立を求める時代の若者の話。アイルランドだから、牧歌的なほのぼのした内容を思いきや全然違っていた。裏切った仲間を処刑するシーンや拷問で爪をはがすシーンもあり、想像以上に激しい戦争を物語っていた。その中で描かれる兄弟愛、友情、恋愛が何ともはかなく美しかったが、現実に過去の歴史に刻まれた話であることを考えると、今の平和な日本に生まれてよかったと感じた。その一方で、戦争を続けるイラク、中東の情勢には胸が痛まれる気持ちになる。

この映画を観る際には、少~し予習したほうが面白いかもしれない。


さて、Murphyがこの映画を観たかった理由はこのようなノンフィクションの歴史映画が好きだからではない。もともと、この映画は両親から勧められたのである。その理由は、30年近く前に幼少を過ごしたアイルランドしかもコークという町がこの映画の撮影舞台になっていたことにある。Murphyは父親の仕事の都合で4歳~8歳までをアイルランドのコークで過ごしている。のどかな町であるが、アイルランドではダブリンに次ぐ第2の都市である。その風景を思い出させる作品ではあったが、内戦の光景が多く、独立を求めるエネルギーの方が目に焼き付いた。


前に見た「フィオナの海」の方が牧歌的な雰囲気は出ていたと思う。


因みに、主演のデミアン役キリアン・マーフィー(Cillian Murphy)の名前も典型的なアイルランド人の名前であろう。




mugi