自分の常識が相手の常識とは限らない | 「成功する国際結婚の秘訣」ブログ

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全米ベストセラーの翻訳書「異性の心を上手に透視する方法」の翻訳者&「国際結婚一年生」著者、パートナーシップ専門コーチ・塚越悦子のブログ

きのう書いた「飲茶レストラン」での事件について。

車で次男を休ませていたので現場を目撃しなかった私は、やけどをした長男が夫と一緒にお店を出てきたとき、長男がしきりに痛がっているのでとても気になりました。

「ちゃんと冷やしたの?」
「その薬は??」
矢継ぎ早に質問を浴びせると、長男がやけどを負ったあと、テーブルにあった氷水の入ったコップを患部にあててしばらく冷やした後に、お店の人が薬をもってきてそれを塗ったというのです。薬はお店の人が塗ったそうです。夫は、やけどという事態にお店の人は慣れているのだろうし、とめなかったのだとか。

そのもらってきた塗り薬の小さな箱を見ても表示が中国語なのでそのときは何なのかわかりませんでしたが、車の中に長男を座らせると、その薬の強烈なにおいが車の中に充満し、もともと具合の悪かった次男は泣き出してしまいました。

やけどなら何をおいてもまず「流水でじゃーじゃー、ひたすら冷やす」が常識だと思っていた私はかなりショックを受けました。氷水のコップも悪くはないけど、トイレに行けば水が出せるところがあったのでそうすべきだったし、また夫もそんなわけのわからない薬を塗らせるべきではなかった!と、気が動転していたせいもあり、大変憤りを感じました。

あとで落ち着いてよく話してみると、夫自身も、その場にいた夫の家族もやけどの経験がほとんどなく、何をすればよいのかとっさにはわからなかったのだとか。

そんなときに自信をもって「こうしなさい」と断言する人(お店の人)がいたら、そのまま受け入れてしまっても仕方ないのかな・・という気はしました。

思い返せば私自身は小学生くらいのときに腕にアイロンでちょっとしたやけどをして水ぶくれができたこともあるし、大人になってからも父が指にやけどをしたりして、「やけどのあとは流水で冷やす」ということはすりこまれていました。

また、父の怪我のときに、確か私が近所の薬局で薬を買ってきたのですが、あとで父が医者に行ったところ、そのまま薬を塗って空気にさらすのではなく、きちんと包帯をしたりしないといけない教わったということを経験していたので、夫に「絶対に病院に行くべき」と主張しました。

LAのエリアの病院をいくつか探しましたが、土地勘もなく、また緊急治療室の待ち時間もどのくらいになるかわからなかったこと、すでに疲れている子どもたち、そして夫の母も一緒だったため、とりあえずサンディエゴに帰ろう、それから医者に行こうということになりました。結果はきのうの記事に書いたとおり。あの状況では一番よい選択だったと思います。

実は医者に行ってからわかったのは、その中国の薬の主要成分はメンソレみたいなものだったとか。そんなものをやけどのあとに塗られたら痛かったに違いありません。せめて私がその場にいれば、それは阻止できたのにな~と悔やまれます。ただ、私がその場にいたら、事の重大さを知っているだけに、夫のように冷静ではいられなくて、もっと時間がかかったかもしれませんが・・・・

夫の弟くんがそのあとインターネットで調べて「やけどのときは流水で冷やすと書いてあるよ」と言ってきたときには、「当たり前でしょう!」と内心思いましたが、これも「自分が知っていること=相手にとっても常識」とは限らないんだな~ということですよね。熱が出たときの対応法も日本とアメリカでは違いますし・・・・

それにしても、中国の人はやけどにメンソレなのでしょうか・・・・