本日、最後の合判サピックスオープの結果が出たと思います。サピックスの偏差値表は基本的に合判4回の平均に基づきますので、4回分の全結果を俯瞰して合格確率がどうなるかが興味があるところだと思います。

そこで、合判4回分のデータを簡易的な統計手法で分析し、簡単に合格確率を算出するwebアプリを作りましたので、公開します。

 

合判SO合格確率計算システム(リンク)

 

実は昨年、原型となるもの作っていたのですが、余裕がなく公開までに至らなかったものです。

 

統計学的にいうと、模試は真の実力を測る測定手段と位置づけられます。測定手段は必ず誤差がありますので、真の実力は統計的に解析、推定する必要があります。このアプリは4回分の結果から真の実力を統計的に推定します。

具体的には、入力情報を基に、合判4回分の結果を統計的に分析し、真の実力偏差値の95%信頼区間というものを推定します。真の実力偏差値がこの区間に含まれないということが滅多にない(5%)という範囲です。

概ね真の実力偏差値はこの区間に含まれるとして、以下を計算して表示します。

・区間の中心偏差値を平均実力偏差値として表示(この値は合判4回の単純平均偏差値と同じ)

・区間の上限値、下限値をそれぞれ上限実力偏差値、下限実力偏差値として表示。

 

ややこしいことを書きましたが、使い方は簡単です。

リンク先にとぶ。図のような条件入力画面がでます。

②合判サピックスオープン4回分の偏差値を入力。例として初期値が入ってますが上書きして入力してください。

③志望校の80%偏差値と50%偏差値を入れる。偏差値は各回の合判資料に載っている値を使ってください。4回目の合判資料はまだアップされていないと思いますが、大して変わらないので、どの回のでもいいと思います。

④条件入力画面の下部にある実行ボタンを押す。

 

 

⑤ボタンの下に、下記のような計算結果が表示されます。合格率曲線と統計的に算出した実力偏差値範囲及びそこでの合格確率を計算します。

 

 

 

見方ですが、チャレンジ校は上限実力偏差値、相応校は平均実力偏差値、抑え校は下限実力偏差値見ると良いかと思います。

ただし、区間をかなり広くとっていますので、ばらつきの大きい人は上限、下限ともかなり極端な値になります。分野や問題によって極端な得意、不得意のある人は、あたればすごい成績を出すポテンシャルがあるが、外せば、極端に落ち込むことを数値的に表すものです。

このアプリ、言うまでもありませんが、一素人が作ったもですので、そのつもりで見て下さい。結果はなんら保証されてものではないことご承知おきください。基本的には、日頃、直感的に思っていたことを確認する位置づけです。直感と大きく外れる場合は、直感が正しいです。そういう場合は、お子さんの実力は単純な合判では判断できないと考えて気にしないでください。実際にそうだと思います。

 

(参考:興味ある人だけ読んでください)

以下はやってることの中身。

4回の合判の結果から、t分布により母平均の95%信頼区間を求めています。各回のサピックスオープンの模試の結果を実力測定値の標本と考えます。

各偏差値での合格確率計算は、下記ロジスティック回帰式で計算します。

合格確率(x)=

x:本人の偏差値

dev80:志望校80%偏差値

dev50:志望校50%偏差値

 

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