衆議院選挙落選を受けて海江田民主党代表が辞任を表明/政党 | なか2656のブログ

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12月14日に投開票が行われた衆議院選挙においては、大方の予想通りに自民党・公明党が3分の2を獲得する圧勝をしました。

一方、野党第一党である民主党は、あろうことか、代表海江田万里氏落選しました。翌15日に、海江田氏は党の代表の辞任を表明しました。


・海江田氏落選、代表辞任へ 近く民主代表選|朝日新聞

その後の代表については、いつ、どのように選ぶかについて、民主党内で意見がわかれているそうで、不明な状況の様です。

しかし小選挙区制という、トップ2の政党に非常に有利に働く選挙制度のもとで、その野党第一党の党首が落選するというのはよくよくのことであると思われます。いかに民主党から民心が離れているかを象徴する事態であると思います。

もともと民主党は3から5の中小の政党が合体してできた政党です。そのため、右派から左派までいろいろな考え方の人々が入り混じっています。

そのため、何か政治的な論点、トピックスが出てくるたびに、民主党内で意見の衝突が湧きおこり、民主党が党としての動きをストップして立ち往生するという事態がたびたび発生してきました。

たとえば、本年夏に大きな政治的な論点となった、集団的自衛権の問題に関しては、民主党は野党第一党という責任ある立場でありながら、党内で意見の対立が紛糾し、党内の意見をまとめることができず、結局、党の公式見解すら発表できませんでした

あるいは、民主党が政権を獲得する前の選挙の際のマニフェストでは、民主党は消費税増税については一言も触れていませんでした。ところが、野田氏が総理大臣に就任するや否や、「わが悲願である!」などと言いだして、民意を無視して消費税増税へ動き出してしまいました。

そして、その後の安倍政権になった後も、国会質疑で、民主党の前原氏などが安倍総理に対して、「まさか消費税増税をしないなんてことはないでしょうね?」などと、粘着質な口調で安倍総理を煽るような発言を繰り返していました。

ところが、今回の12月の衆議院選挙にあたっては、民主党はみごとにころっと主張をひるがえし、「消費税増税に反対」と完全に支離滅裂なことを言いだしました。ここまで露骨選挙目当てに主張を180度変節すると、小学生にすら嘲笑われてしまいます。

ここまで政策や主張、理想を軽んじる政治集団というのも、ある意味すさまじいものがあります。政治家以前の問題として、いい大人が恥ずかしくないのでしょうか

法律学上、政党とは、「一定の政策の実現を目的として掲げ、政権への参加を目指して運動する団体」です。

そういった意味で、政策のすりあわせすらせずにただ選挙で当選したいがために集合し、国民の生活のための政策のことなど二の次、三の次でひたすら自分達国会議員の生活の安寧ばかりを追求している民主党は、少なくとも法律学的には「政党」とは呼べません

それは、言ってみれば、選挙での当選のための国会議員の互助会、福利厚生団体です。かつての民主党のスローガン流に言えば、『国会議員の生活が第一!』といった感じでしょうか。

そして、それはそのスローガンを提唱した、小沢一郎氏「生活の党」も同様であると思います。国民の生活や、脱原発などと、一見耳障りの良い主張をしつつ、実際には小沢氏など国会議員達の生活を健康で文化的に保障することを第一の目的とする政党であるように思われます。

また、政策の面だけでなく、先の東日本大震災の際の福島原発事故の際には、その事故が起きたその翌日に管直人総理大臣が、総理自らが現場に行くことを強行し、現場の人々を怒鳴り散らし、トラブルシューテイングに追われる現場の混乱にさらに拍車をかけるなどの愚行をしでかしました。3.11においては、国民はこれでもかこれでもかと民主党の無能ぶり、政権担当能力の無さをまざまざと見せつけられました。

そのほか、民主党政権においては、衆目を引き付けたいだけのバカげた政治ショーである「事業仕訳」なるものが行なわれました。そのなかで蓮舫議員スーパーコンピューターの開発予算「2位では駄目なんでしょうか?」反知性的な発言をして予算をカットし、この分野で日本が蓮舫議員のもくろみどおり中国に敗れるなど、国民は幾度となく民主党の無能ぶりを見せつけられています。

そのような経緯があったうえで、今回の12月の衆議院選挙において、野党第一党の民主党の代表の海江田氏が落選しました。まさに落選すべくして落選したと言えるでしょう。

自民党の復古主義ぶり、全体主義ぶりにえきへきとしている国民は多いと思いますが、それ以上に国民は無能で烏合の衆の民主党を嫌った結果であると思われます。

企業手形で2度の不渡りを受けたら倒産するように、筋論としては、党首が落選した民主党もさっさと解党するべきでしょう。図体ばかりが大きい烏合の衆が、国会という天下の往路で立ち往生していては、国民が迷惑でしかたがないというものです。

民主党にもし1ミリでも良心が残っていて、国民の生活のことを思う心がほんのわずかでもあるのであれば、即刻解体し、選挙互助会という烏合の衆の状態を解除すべきです。

なおやや余談ですが、今回の衆議院選挙は投票率が前回が59%であったのが、今回はそれを大きく下回り、52%となったそうです。また、北海道では、「支持政党なし」という名称の政党が10万票を獲得し、大阪では白票が15%を超えたそうです。今回の衆議院選挙の真の勝者で、国民の支持を得たのは、「政治不信」ではないかと思います。

今回の衆議院選挙は、自民党・公明党の圧勝という結果となった一方で、国民の政治全般への不信任という民意が示されたようにも思います。

・「支持政党なし」党、10万票獲得 比例区北海道|朝日新聞


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