ついに来ましたかGoogleさん。

慶応義塾大学は76日、米Googleと提携すると発表した。大学図書館の蔵書約430万冊のうち、著作権保護期間が切れたり、権利関係が明確になっている書籍約12万冊を対象に電子化を進める。その成果はインターネット上で無料公開し、Googleの検索エンジンで検索できるようにする」そうです。

 慶応大学にとって何のメリットがあるのだろう。電子化の費用はGoogleが負担するようだが、電子化された電子書籍の著作権や公衆送信権は、慶応大学にはない。著作権者とGoogle側が普通は持つはず。電子化された書籍サービスは、早稲田大学でも東京大学でもだれでもどこでも使えるようにGoogleはするはずだ。慶応大学がGoogleに協力する意味が分からない。

また、権利処理や電子書籍の制作を一つひとつやってきた業者から見れば浮世離れした話だ。電子図書館が充実した電子書籍先進国の韓国でさえ30万冊くらいだ。日本はおそらく5万冊くらいしか現在電子書籍はない。

頭の中で考えて模索している大学教授には荷が重過ぎる計画ではないかと余計な心配をしてしまう。Googleも地道に電子書籍市場を開拓していこうとやっている出版業界に話を持っていくのが筋ではないかと思うニュースでした。