不法滞在のため、国外への強制退去を命じられたフィリピン人の娘ら家族の両親が、13歳の娘・ノリコさんを一人残して本日帰国する。

父、アランさん(36)は平成5年、母、サラさん(38)は4年に、それぞれ他人名義のパスポートで入国。ノリコさんは7年7月に日本で生まれた。不法滞在発覚後の18年11月に強制退去処分を受け、処分取り消しを求めた訴訟も昨年9月に敗訴が確定した。


しかし、ノリコさんが日本を出国したことがなく、日本語しか話せないことなどから、同級生らを中心に支援の輪が広がり、昨年11月に在留特別許可を求める森法相あての嘆願書を提出。1万4000人余りの署名が集まっていた。


森英介法相は、ノリコさんには埼玉や東京に叔父や叔母ら親せき3人がいることを挙げ、「養育環境が整えられるなら子供は在留特別許可で日本に残ってもらって構わない」とした。


ノリコさんは、これからは一人かも知れないが、独りではない。