昨日弟弟子の福緒君が
『部屋の整理をしていたらこんなものが、出てきました』
ともってきてくれた写真です。

これは2005年11月28日、
ポール・クローデル没後50年を記念して、が大隈講堂において復活上演された。
舞踊詩劇『女と影』の一場面です。

これは旦那のお父様の五世福助が主宰の
羽衣会という舞踊会の為に
フランスの詩人・劇作家である
ポール・クローデルが書き下ろした珍しい作品を復活上演したもので、

主演の『影の女』はもちろん現福助の若旦那、
『月』という役が舞踏家の和栗由紀夫さん、

女の影に翻弄される『武士』が藤間流のご宗家の勘十郎さん、

そしてその武士の『妻』を私が勤めさせて頂きました。

本番は1回きりということもあり、
回りを気にする余裕など全くなかったため
このような写真を撮って頂けてたなんて
知りませんでした。

非常に抽象的な作品な上に舞踏の要素なども
取り入れてあるためお稽古は大変でしたが

大隈講堂のレトロな空間に福助若旦那の
アンニュイな演出がとてもマッチしてて
魅力的な作品に仕上がってたように思います。

あの日の本番のお客さまの熱気は今でもハッキリと覚えております。

ちなみにこの衣裳は桜井久美さんがこの公演のために特別に製作して下さったもので、
素敵な衣裳なのに公演が1回きりとは
勿体ないというか贅沢というか…

若旦那の青と黒の衣裳、
和栗さんの動くとふわふわと舞う衣裳も
とても印象的でした。