「科学的」と自称しつつ、「気の緩み」を注意する…日本の医師が「医師以外をバカにする集団」になった根本原因  

プレジデント オンライン 2023.11.30

 

 

 

 

《一部転載》

医療をめぐる話題では、SNSで医師を名乗るアカウントが「攻撃的な投稿」を繰り返し、炎上を招くことが多い。神戸学院大学の鈴木洋仁准教授は「特に、『医クラ』と呼ばれる医療関係者による過激な投稿が目立つ。この背景には、医療を特別視してきた日本社会の構造的な問題がある」という――。
中略
 
 なかでもネット上で「医クラ」(=医療クラスター)と呼ばれる、医師をはじめとする医療関係者は、たびたび燃料を投下している。  その理由として挙げられるのが、新型コロナウイルス感染症である。この3年間は、彼らの独壇場だった。  「マスクをしろ」「家にいろ」  まるで神様であるかのように、人々に命令し、反論が来れば「素人」呼ばわりして、ねじふせてきた。  しかし、その神通力は、もはや通用しないように見える。
中略
 
人類学者の磯野真穂氏は、2020年1月1日から2023年8月15日までの間に、朝日新聞のデータベース上で「気の緩み」という言葉が登場する記事を調べている(*3)。
 磯野氏の関心は、「気」という言葉の使われ方であり、それがもたらす力についてであり、その点については、彼女の記事をご覧いただこう。  160件におよぶ「気の緩み」が含まれる記事の中で、最も多い4割を占める政府・自治体関係者に次ぐ2割弱が医師などの専門家、すなわち「医クラ」によるところである。  磯野氏は、次の2つの発言を取り上げている。  「私は感染拡大の根底にあるのは気の緩みで、ウィズコロナという表現が適当ではなかったと感じる」(2020年11月27日、朝日新聞大阪本社版に掲載された医師の発言)。  次が、昭和大学病院の相良博典院長が「感染対策に気の緩みが生まれることを懸念する」という記述(2021年9月29日朝日新聞)である。 
■専門家の「非科学的」な論理構造  磯野氏は、同じ感染症の拡大であっても、例えばインフルエンザのような「さまざまな感染症が拡大するたびに、その原因が『気の緩み』に求められてきたわけではない」と指摘している。  私も磯野氏に、まったく同意するのだが、それ以上に、「医クラ」の人たちの論理構造を疑う。  彼らが、「専門家」として、常に「科学」を盾にしているからである。  「科学」を崇拝する「専門家」であるならば、「気の緩み」を、逆に「非科学的」だとして退けなければならないのではないか。  「気の緩み」など、何も「科学」的な根拠のない、素人の戯言だと、一刀両断しなければならないのではなかったか。  それどころか、磯野氏の記事にあるように、「医クラ」が、さんざん「気の緩み」を掲げていた、そこを疑わないわけにはいかないのである。
中略
 
 問題はそう単純なものではないだろう。「医クラ」が「気の緩み」を連発してきたのは、「世間知らず」にとどまらない、全能感に由来するのではないか。
中略
 
 人間が生まれるときと死ぬとき、という2つの最も重要な場面で、医者がいなければならない、そんな社会に私たちは生きている。  日本で働く多くの「医クラ」は、SNSでの発信などせず、淡々と黙々と、朝から晩まで、目の前の患者さんに向き合っている。  こうした事実がまた、「医クラ」の全能感を増大させ、医療の「素人」たる多くの人たちを見下すことにつながり、「気の緩み」との決めゼリフによって非難させるのではないか。  「世間知らず」だけであるなら、彼らと社会との接点を増やしたり、あるいは、「バカ殿」などと揶揄されない仕組みを作ったりすれば、デメリットは減っていくだろう。  けれども、問題は、より根深い。…
後略
 
鈴木 洋仁(すずき・ひろひと) 神戸学院大学現代社会学部 准教授 1980年東京都生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(社会情報学)。京都大学総合人間学部卒業後、関西テレビ放送、ドワンゴ、国際交流基金、東京大学等を経て現職。専門は、歴史社会学。著書に『「元号」と戦後日本』(青土社)、『「平成」論』(青弓社)、『「三代目」スタディーズ 世代と系図から読む近代日本』(青弓社)など。共著(分担執筆)として、『運動としての大衆文化:協働・ファン・文化工作』(大塚英志編、水声社)、『「明治日本と革命中国」の思想史 近代東アジアにおける「知」とナショナリズムの相互還流』(楊際開、伊東貴之編著、ミネルヴァ書房)などがある。
 
《転載終了》
 
 
 
 
メディアにも出演していた岡秀昭、忽那賢志、手を洗う救急医TaKa、は最悪。SNSでコロナワクチン反論者をブロックしまくり、一般人を言葉狩りで吊し上げ開示請求、被害者ズラして誹謗中傷への謝罪と示談金を要求。特に埼玉医科大の岡秀昭教授。お金が不安で謝罪してきた人を小心者呼ばわりしたり、上から目線で示談金を酌量してやるとか、あろうことか個人情報の謝罪文をネットで晒していました。何様?これで医者とは呆れます。