世の中の誰しもが、「悩み」を抱えながら生きている。
しかし、「悩む時間」が勿体ないという事も、どこかで分かっている。
「悩む」時間を無くしていく=スピードアップにはどうするか?

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「悩む時間」はないほうがいい
そもそも、なぜ人は悩むのでしょうか? それは、悩むべき対象である不安がそこに存在するからでしょう。
注意するべきは、実際にある物事や事件そのものと、不安とはまったく別の事柄だということです。「不安で夜も眠れない」とは言いますが、われわれを悩ませているのは、事件や物事そのものではなくて、その事に対する印象、つまり「不安」なのです。そして、僕は「すべての不安は2種類に分類できる」と考えています。それは「過去に対する不安」と「未来に対する不安」です。これらには、それぞれ違った対処方法をとる必要があります。

(中略)

無限に「なぜ?」を重ねて突き詰める
要因分析では、まず「なぜ失敗するのか」という問いから初めて、無限に「なぜ?」を重ねます。この「なぜ?」は、解答の理由付けに自分の感情しか出てこなくなるところまで行います。こうして突き詰めていき、漠然とした失敗要因や悩み、なるべく具体のレベルに落とします。

受験生時代の僕は「なぜこのままでは全志望校に落ちるのか?」から疑問を始めました。すると、「それはどこの学校にも合格することができないためである」という答えが出てきました。
この答えに対して「なんで?」を突き付け、さらに得られた答えに「なんで?」と問いかけるということを繰り返すのです。つまり、以下のようになります。

Q.なぜ合格できないのか?
A.それは点数が取れないからである

Q.なぜ点数が取れないのか?
A.それは実力不足だからである

Q.なぜ実力不足なのか?
A.それは自分の苦手教科の点数が足を引っ張るためである

Q.なぜ苦手教科が足を引っ張るのか?
A.苦手教科を勉強していないからである

Q.なぜ勉強しないのか?
A.いくら読んでもわからなくてイヤになるからである

Q.なぜ日本語で書いてあるはずの教科書の文章がわからないのか?
A.意味不明な単語や概念、考え方があるからである

Q.なぜ意味不明なのか?
A.調べていないからである

Q.なぜ調べないのか?
A.面倒くさいからである

というようにして、要因分析を進めることができます。
ただし、この例だけでは検討として不十分です。失敗がある独立した単独の要因によって起こされるというケースは少ないと思われるためです。
現実の問題はさまざまな失敗要因が複雑に絡み合っているほうが多く、1つの質問に対し、複数個の答えが浮かぶことのほうが多いはずです。
さきほどの例であれば、3つ目の「なぜ実力不足なのか?」の質問が当てはまります。この場合、「苦手教科が足を引っ張った」以外の失敗要因(「得意教科で点数を稼ぎきれない」など)の分析も行うべきでしょう。

自分の中の悩みに対して無数の「なぜ?」を突き付けていくことで、漠然とした悩みや不安を、「自分がこれをやっていないから」という具体的な課題にまで落とし込むことができます。そして、これを何度も行って得られる課題リストは「これを一通り行えば、未来の失敗を避けられそう」という内容が記述してある成功へのロードマップとなるのです。

パターン分けすれば、思考にかかる時間を減らせる
この具体化というステップのお陰で時間の節約もできます。
ネクストアクションの明確化のために費やした時間は、本来であれば悩み、考えるために使っていたであろう時間の削減という形で自分に還元されます。
「悩み」や「不安」について考えると、選択肢がありすぎて戸惑ってしまいます。ですが、このように「未来をパターン分けしてから、失敗する未来への対処法を練る」とすれば、それぞれのステップでの選択肢は大幅に狭まり、思考にかかる時間も少なくなります。
もちろん選択肢を無理に狭める必要はありませんし、悩むことは重要です。とはいえ、それだけで時間を浪費してしまい、答えが出たときにはすでに手遅れとなっていては、本末転倒です。
何か大きな悩みがあって仕方がないという方は、まず自分の未来のパターンについての分類から行ってみてはいかがでしょうか。