岩槻マップ

岩槻の町をあわただしく観光したら、バスに駆け込み乗車です。

乗ったのは国際興業、岩11-3S系統、目白大学、浦和美園駅経由東川口駅行。

実を言いますと、このルートは未乗のニューシャトルと埼玉高速鉄道をやっつけるのに何かいい方法は無いかなと模索した結果なのです。
埼玉高速鉄道は岩槻まで延伸する計画というか希望というかがあるようですが、どうなる事やらですからとりあえず乗っておこうと。

埼玉高速鉄道垂れ幕

もっとも、そのおかげで岩槻に立ち寄る事が出来ました。
もし、埼玉高速鉄道が一気に岩槻まで開業していたらさっさと乗り換えて町を歩くことはなかったかもしれません。
更にもし廃駅跡として訪れた武州鉄道が健在であったなら、更に更に計画を達成できていたなら岩槻は素通りだった可能性が高いです。

武州鉄道はかつて蓮田駅から岩槻を通って東北自動車道の川口ジャンクションのほど近くの神根までを結んでいた鉄道です。
その開業は1924年なのでちょうど100年ですね。
でもわずか14年で廃止になってます。
ただし、この鉄道はよくある「本線から外れていたのでそこまでの鉄道を」ではなくて、北千住と日光を結ぶという現在の東武日光線のようなものを目指していたのです。
しかし、御多分にもれず武州鉄道は財政難で破綻し、潤沢な資金を持った東武鉄道が日光へと線路を伸ばしました。
もし武州鉄道が完成していたなら岩槻を「けごん」「きぬ」が駆け抜けていく春日部のような駅になった事でしょう。で、栃木県民はその特急に乗って通過です。(ちょいと前までは下今市を出ると北千住までノンストップでした。)
東武鉄道の看板列車は「はるな」になっていたかもしれませんね。
ちなみに、東武伊勢崎線の全通は1910年で、野田線と日光線は武州鉄道開業5年後の1929年です。

さて、東川口駅行の国際興業バスですが、冒頭の理由により終点までは乗らずに浦和美園駅で下車です。
このバスは蓮田~岩槻間の朝日バスと違って武州鉄道の廃線跡とからむようにして浦和美園へ向かいます。

マップ

(大きく見たい方はこちら

通る道はほぼ埼玉県道324号です。
立ち客がいる状態で岩槻駅を発車したバスは岩槻駅入口交差点を直進して住宅地の中を進みます。
国道16号線と交差すると県道は右へそれてバスもそれにならいます。

次第に家々の間隔が広くなってきて畑や林の名残も見受けられると共にバスも空いてきました。

やがて空席が目立つようになってあたりの風景が寂しくなってきた頃に目白大学入口交差点で右折。曲がった先は県道と違って歩道に街路樹もある道でしたが辺りはますます寂しくなりました。
家一軒無いというのではなく、道の両側が空き地になっているのでそう感じるのでしょう。
その道はすぐの交差点で軽く左に折れますが、この辺りに武州鉄道の浮谷駅があったそうで、ここまでなんとなく絡むように走ってきたバスがやっとその廃線跡に乗っかりました。
さぁ、このまま浦和美園へ一直線。

と、思ったら門に入ってちっょと進んだところの目白大学バス停でUターンしてしまいました。
そこは次なる門の目の前で、廃線跡はそのまま大学を突っ切って行くのですが、バスは無理でしたね。

目白大学バス停

さすがに学校は冬休みで乗降ゼロ。
来た道を引き返してまた目白大学前を通ると県道に戻ります。
しかし、この学校、周りに遊ぶとこないじゃんアパートとかなくてみんな通ってくるのだろうけどこのバスでさばききれるのかなー?通学バスとかあるんでしょうか。

目白大学入口からは次第に沿線の家が増え始めて、笹久保交差点で県道214号を横切る辺りでは大きな建物も目立ってきました。ポツポツお客さんが乗って来ます。駅が近いかな?
が、少し進むとまた畑が目立つように。
道はそんな古くからの集落を縫うように、昔ながらのクネクネとしたラインをたどります。
と、右手にそんな自然発生的ではないラインを持った建物が見えて来ました。

埼玉スタジアム

埼玉スタジアムですね。
周囲の雰囲気と違和感ありあり。
次第にその姿が大きくなってきて尾ヶ崎を過ぎると右折してそのスタジアムへと向きを変えました。
すると風景がガラッと変わって家々が新しくなり道もすっきりまっすぐに。
そして、綾瀬川を渡るともうスタジアムは目の前です。

埼玉スタジアム

でも曲がってすぐの釣上北バス停を出たところで次は浦和美園駅の表示が出ました。スタジアムのバス停は無いんですね。
という事は浦和美園駅とスタジアムが近いのでしょう。だからわざわざバス停を設ける必要は無いのですね。
と、思いきや、バスはサッカー場を背に向ける様に曲がって左手に広大な空き地を見ながら淡々と進んでいきます。
そして浦和美園駅に着きました。

国際興業バス浦和美園

スタジアム直近から3分近く走りました。岩槻からのサッカー観戦は想定してないのかな?
時刻は14:38。走行距離約10Km。所要約30分。運賃360円。
半数くらいが下車して、同数くらいが乗りました。
バスはこの先15分程走って終点の東川口に向かいます。
でもここから乗った人は終点まで乗る事は無いでしょうね。だって埼玉高速鉄道に乗れば2分で着きますから。
しかし、それでいいんです。
この区間は完全に鉄道平行区間で途中4か所バス停があります。
これ大事ですよね。
昨今、鉄道が開通すると平行区間のバスが廃止されたりしますが、そうなると交通弱者は鉄道の駅にたどり着く事が出来ず、外出もままならなくなってしまいます。そうなれば鉄道の方も利用客が伸びないという事になりますよね。
公共交通機関が私企業として利益を得る手段とされていては高齢化問題や過疎化問題は解決されないのではないかな?


さてここからが本番です。

埼玉高速鉄道浦和美園駅