ばーさんが原因で夫婦喧嘩をすることは日常茶飯事なのだけど

それでもダンナは私の味方であり、私の気持ちは理解してくれてるものと思っていた。

 

一文無しで嫁に来て

お袋だって少しは貢献もあったんじゃないの?

それなのにお袋のこと邪魔にして!

 

 

一文無し

 

 

この言葉に愕然とした。

 

 

 

そうかもしれない。

でもね、

そんな私に「結婚して欲しい」って言ったのはアナタなんで。

 

 

 

 

過去話になるんだけど

私、19歳から24歳まで家出して同棲してた。

私はもちろん仕事はしてたけど、相手が18歳も年上のうだつの上がらない人だった。

何かのドラマに出てくるようなダメ男。

定職もなく、たまにアルバイトするくらいで殆ど私の僅かな収入で暮らしてた。

でも、当時はそんな男でも結婚したいって思ってたんだよね・・

もちろん、私の両親は大反対だったし勘当状態。

 

働いてた美容室の本店店長だった今のダンナは

すべてそのことを知っていた。

 

その男と別れて実家に戻った理由は省くけど

それなりに傷心してたな、私。

で、全く恋愛対象外だった今のダンナから

スゴいアプローチがあって。

いきなりスキーに誘われたり、

飲みに誘われたり。


私は両親にも迷惑かけたし

ずっと結婚せずに、両親を看ようって思っていた。

だから、正直そのアプローチもかなり迷惑だったし、面倒だった。


そして、「結婚して欲しい」と言われて

即、断った。

私は両親のことをずっとみるつもり。

貴方は長男だしその嫁にはなれません。 

そう言った。


「貴女を含めて両親も幸せにしたい」


何度も何度も言われて…


まあ、傷心してた心につけこまれた?形で(笑)

結婚に至ったわけだけど。







結婚して30年目にして

そんなこと言われるとは思いもよらず。


かなり衝撃的だったのはたしか。



 彼の本心が出たと思う。


金もないアンタを嫁に貰ってやって

おまけにオマエの親父だって面倒みてるじゃん。

なのに、俺のお袋のことをアレコレ言うのはおかしいんじゃない?


まー、そういうこと。




衝撃的だったけど

何故か可笑しくて。


何がおもしろくて30年も一生懸命頑張ってきたんだろ。


そんなこと言われて

はい、そうですか!ってできるわけがない。


ダンナの知らない30年の嫁姑のアレコレが

チャラになるわけがない。


出口の見えないトンネルに入ってしまったようだ……