フランスの『最も美しい村』のひとつに認定されているルシヨン。
美しい村の景観とブランドを守り、村々の観光促進のため1982年にフランスコロンジュ=ラ=ルージュで設立された協会が認定している村のこと。
協会ではブランドの信頼性と正当性を高めるために厳しい選考基準を設けていて、人口が2000人以内、遺産・遺跡が2つ以上などのほか、景観を守る保護政策をきちんと行っているか、などがあるのだそう。
この村はオークルの丘の上に築かれており、黄色顔料の原料となるオークルの産地として栄えてきた歴史があるのだそう。
全ての家々の壁は漆喰にこのオークルを溶き交ぜたペンキで塗られ、黄味の深い赤や珊瑚色に。
その家々の色合いは、初夏のプロヴァンスに降り注ぐ強烈に眩しい太陽光線の動きと共に色調を変え様々に変化していくさまが素晴らしいと聞き、その移り変わりを見てみたくてこの地に泊まることにしました。
朝のルシヨン 村の入り口の駐車場下から
前日夕方に到着した時は西日が当たり燃えるように赤く染まっていた家々。
車の中から見た景色が脳裏に焼き付いてるだけで写真が残ってないのがとても残念
この時間帯は日が高いから?
朝の村は桃色に見えませんか?
早朝のホテル
わんこのお散歩で外に出た早朝は市場の準備をする車が行き交うのみ。
観光客の人通りはなく、日差しも控えめでまだ涼しかった。
この時に村の中心まで行っておくべきだったな~。
オークルの崖 この写真は夕食前のもの 夜なので暗いですね
オークルは顔料の原料となる自然土のこと。
通常は採取された土にオークルが10%程度含まれているそうですが、ルシヨンの土には60~70%ものオークルが含有されているのだそう。
土の色がどこもかしこも赤いのがうなずけます。
ローマ時代から採取されはじめ、かつてはヨーロッパ中に輸出されていたオークル。
20世紀には化学的原料で顔料を大量に生産する技術が発達したため化学染料に取って代わられてしまい、現在採掘はほとんど行われていない、と。
村の周辺には生々しく残された荒々しい岩肌があちらこちらで見られますが、これらは往時の栄光が刻まれた景観というわけですね。
朝と暗くなってライトアップされたオークルの崖
駐車場手前にあるお土産屋さんを覗くと・・・
天然の顔料が売られていました。
絵を書いている人も
こんな風に絵を書けるなんて羨ましい!
駐車場横の Place du Pasquier では市がたっていました(木曜日)
ゲラントのお塩~
ここでもラベンダー
オリーブなど、日常の様々な食材が売られていました。
Rue Casteau カストー通り
この通りを上っていくと村の中心。
早朝と少し日が高くなってきてからとでは、光の効果を意識したかのような色壁の印象は同じ建物でも随分と変わります。
村役場(だと思う)
この前のメリー広場(Place de la Mairie)にはカフェが建ち並んでいます。
軽食が食べられそうなお店がなくて、コーヒーだけ頼みパンをほおばる人々が!
午前中だと言うのにとても暑くて・・・私達は冷たい飲み物が欲しくてここでは我慢
ゴミ箱もルシヨンの地名入!
妖精の谷針峰群 Aiguilles du Val de Fees ・・・のはず
リュベロン山脈
良い眺めですよね
風も気持ちいい!
そのほか、村の景色
本当は村の東端にあるとうオークルの道 Sentier des Ocres まで行きたかったけれど、あまりに暑くて断念
<オークルの道 Sentier des Ocres>
オークル採取場跡のことで、雄大な景観を楽しめる遊歩道が設けられているのだそう。
この遊歩道を歩くと服がオークルで真っ赤になるんですって。
モニュメントバレーを訪れた後の服みたいになっちゃうのかしら?
顔料だから、もっと大変なことになる?
また訪れる機会があったら、今度こそ着替えを準備して行ってみたいな。
地元のブーランジェリー
夜遅めにコースを頂いてしまうと朝はそんなにお腹が空かないお年頃
我が家は夜フランスでコースを頂いたら、翌朝は軽めに、がちょうど良いのです。
ブーランジェリーの少し先にあったかなり強気な観光地価格&かなり寂れたスーパーCASINOで飲み物を調達し、こちらでパンを買ってお部屋に戻ります。
チェックアウト直前に遅めの朝食として、お部屋で冷たい飲み物と共に頂きました。