今回もご訪問くださりありがとうございます。
・・・・・それもお聞きしてみよう」
続き
如何ですか、頭が気になりますか?
<気になりますねー、以前教団の人から“セコ”さんが(霊らしきもの)がついているとは云われた事があります>
と、がそのセコはとり除く事はできなかったという。
「おい、お前の云った事は良く分かった。ところでお前はこの男からまだ離れると言う気持ちはないのか?」
「離れると云うより、私こいつなんかに斬り殺されたものですから、騙されて、今でも頭はザンバラで血だらけで、体中も血だらけでございます。もう寒くて、寒くて震えているのでございます。今更、こいつから離れて私、こいつを助ける義理もなんもございません」
「お前が離れないのなら我が離れるようにしよう」
「そ、そんな事・・・いい、幾ら神様、私、殺された方の立場でございますから、どうか私をそんなに苦しめるのはやめて頂けないでしょうか?」
「いや、それはお前を助けるために云ったのだ。お前の、その傷だらけの体を治してやろうと言うのだ」
「えっ・・・かか、神様、私の体を治して頂けるのでしょうか」
「そうだ、お前の体を元の体に戻してやると云っているのだ」
「そそ、そのような事が出来るのでしょうか?」
「出来るから云っているのだ」
「さ、さようでございますか、神様。じゃ、どうぞ私の体を治してくださいませ。宜しいでしょうか?」
「もう他には何もやっていないのだな。全て云えば治してやる。後はもう何もないのだな」
「ああ、あと他にと云うより、ただ私、寝ている時によくこいつに騙された時の夢をみてうなされるのですよ。ですから、そう云うところも、多分こいつも、要するに呪われていると言うことを何か自分でも感じているのでないでしょうか?ですから私、突然神様に“何をしている、後何をしている”と云われても、私も突然いわれているものですから、ナニをしたかと、中々想い出せないのですが、ただ私、今でも眠っているとうなされるのですよ。眠っているとうなされるのですよ。ですから怖いのですよ、人が。人間が怖いのですよ“また騙される、また殺される”のではないかと想い、それを想うと寝ていても安心できないものですから。私が寝ている時はこいつも寝ているのですよ。ですから、こいつも対人恐怖と云うのですか、人が怖いと云うのですか、なんか何時自分が呼び出されて殺されるんじゃないかと、そういう恐怖心が多分あると想います」
「そうか、ではその事についてもお伺いしてみよう」
「お、お願いします」
今、喋ったようなお気持ちは?
<対人恐怖症ですか?>
はい。
<ああっ、それは多少あります。それに人の中に入るのが苦手なのです>
寝ている時にうなされる事はありますか?
<ああ、それもありますねー>
とうなされる事もあると云う。
「おい、今お前が喋った事は認めたぞ」
「さようでございましょ」
「よし、お前が全て素直に喋ったから、今からお前の体を治して上(故郷)にあげてやろう」
「ああっ、ありがとうございます。もう、何しろ手が痺れて、しびれて寒くて、寒くて、もう腰から足から、背中まで、もう寒くて、さむくて、時々耳は痒くなるし、もうほんとうにもう、苦しんでおります」
「よし、分かった。今から治してやるぞ」
「ああっ、ありがたき幸せに存じます」
「お前は今どこに居るのだ?」
此方(当事務所)からはどこに居るのか全く分からない
「ああっ、ここに、ここに居ります」
「では、そこに跪いておれ。殺された記憶も全て消してやる」
「ああっ、分かりました」
次回続く