神麗 魂の 導き神

 宇宙総帥アリヒト



メラメラメラメラ今回もご訪問くださりありがとうございます。




・・・・さようでございます。」

続き

そうですか?

<はい>

これで手が痒い原因が分かりましたね

<はい、良かったですー>

「よし、お前の云うことは全て分かった。ところで今でも火傷の後、頭が痛いのだろうなぁ」

「ささ、さようでございます。もうヒリヒリして、もう私、寝る間もないのです。」

「寝る間もないのか、そらそうだろうなぁ。なに!お前たちもそこで寝るのか?」

「うん、だから寝る間がない、いや、私以外のものは、やっぱし寝るんでしょうが、私は寝る間がないのでございます。」

「そうか、ところで、この人間(魂)をどこで捕まえたのだ?」

「私がつかまえた?ああっ、私たちの世界は、この人間がどこにおろうと私は」

「お前に聞きたいのはこの人間をどこで捕まえたのか、それを聞きたいのだ。お前は殺された前世から憑いていたのか」

「さ、さようでございます。私は、こいつに殺されて、こいつから熱湯かけられて殺された時からもう、こいつに憑いておりますから。そしたらこいつの頭に紐が伸びて突然、こいつがまた人間界に生まれ変わったのでございます。ですから、どこで捕まえたのではなくて、私はこいつにもう、ずーっと憑いておりましたから」

「では、その時この男はどこにいたのだ。お前が死んだ時にだ」

「私が死んだ時には、こいつは今私たちが居る、ここより(怨霊の棲家)もずーっと上の皆が居るところにおったのです。私は、そこに逝って捕まえて来たのです。」

「皆が居るところとは、人間界に降りた人間(魂)が集まるところか?」

「さようでございます。頭に紐が伸びている連中ちゅうのは私なんかよりずーっと上の方に居るのですよ。そこまで私が逝って捕まえて、引きずり込んだのですよ。
そこには、この人間界に生まれる連中が集まる場所があるのですよ。そこは、わりと賑やかなところなんですよ。そこに居るやつらは人間界に生まれたものたちですよ。みんな頭にこう線が伸びている連中ばっかしなんですよ。」

「そうか、ではお前はそこで捕まえたと云うのだな」

「さようでございます」

「よし、お前が憑いた気持ちは十分分かった。では、今から我がお前の頭から背中にかけての火傷や悪いところを全部治してやる」

「えっ!なな、治して頂けるのでしょうか。わ、私もう、一生このままだと想っておりました。ほ、本当に治るのでしょうか?」

「そうだ、治るのだ。治して皆が逝く故郷に上げてやる」

「えっ、そんなことまでして頂けるのですか」

「そうじゃ、お前がこれまで苦しんできたから助けてやるのだ」

「ああっ、ありがたき幸せにぞんじます・・・では、頭の髪の毛も生えるのでしょうか?」

「そうじゃ、髪の毛も生えるのじゃ。そして先祖の待つ上に逝くがいい」

「わ、分かりました」

「おい、ところでお前に聞きたいのだが、お前以外に、桂 為五郎に憑いているものは、もう他には誰も居ないのか、良く視てくれ」

「わ、分かりました。ちょっとお待ちくださいませ・・・ここは暗いのですよ。もう、霧がいっぱいで、いつもジトジトしているような感じで周りには木が密集していて・・・そこらに隠れているのがおるか、ちょっと視てきますから、ちょっとお待ちくださいませ」

「おう、良く視てくるがいい」

「ああっ、はい」

「おい、どうだったのだ?」

「はい、もう誰も居りません。私だけでございます」

「そうか、ではもう誰も居ないと言うことだな」

「さようでございます」

「では、今からお前の体を治してやろう、そこにおれ!」

「ううっ、分かりました。幸せにぞんじます」

「そこに跪いておれ」

「ああっ、分かりました」

前回と同じような両手の動かし方に入る。そして数分後、突然奇声があがる。

「ウウウウウウウッ、ウワーッ、ゥウワーッァァァァアアアアア・・・」

と急激に上昇していくような声。そして、そのまま途絶えてしまった。

消えた、居なくなったのだ。

施術後、私の中に再び戻る事もなく。

おそらく、また私自身の能力が高まり、そのまま故郷にノンストップで上がってしまったのだろう。

と云うことは今後、初めて逝く、霊界の待合所の景色を聞く事もなくなった、と云う事のようだ。

今回のご相談者の若ハゲには前世の因縁が関わっていた。

その因縁となった原因は、前世で“すいません、すいません”と平謝りする百姓の頭に、カーッとなった勢いで、グツグツと煮だつ具汁の入った鍋を足で蹴っ飛ばし、その蹴っ飛ばされた具汁が頭から背中にくまなくひっかかり、大やけどを負わせ死に至らしめていた事だ。 

手の痒みも、怨霊の手に熱汁がかかった事だった。

ハゲや手の痒み、全て怨霊となった百姓と同じ症状になっていたのだ。

祟られると云うことは、怨霊の死に至った症状と似たような現象に晒されると言うことのようだ。

それは、怨霊と憑かれた魂が一体になっていると云う証しでもある。

が今生でのご相談者のお姿から前世の粗暴な行為は想像すらできない。

終わり

最後までお読み頂きありがとうございました。

次回、ご相談事例をお楽しみに!