倉敷地区の認知症の人と家族の会に出席して5 | みんなに教わる介護情報伝道師ぬけが行く

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妻の起こした介護情報提供サービスをサポートしながら『介護はXデーが来る前に準備をしておかなければ経済的にも精神的にも大きな損をする』という持論を私は持ちました。それをいかに社会に伝えるかを模索し、その実現するための学びや行動を記していこうと思います。

地区の会での話の最終回です。

前半に時間をとりすぎてしまったこともあって後半は発表に時間がかけられなくなってしまったのが残念です。

見たこと、教わったこと

Eさん

母親の病状を知りたいと病院にかけあったが家族であっても個人情報である以上教えられないと突っぱねられた。
保健所で先生に家族と面談し、問題解決をしようと伺って意見を言ったら、同席していた夫がここは憂さ晴らしに来たのではないと言い、喧嘩になった。
母は正月もあちこちの施設に行くといってはキャンセルを繰り返し、結局自宅でおせちを作ると言い、材料を用意するように言われたがどう考えても不足な材料だった。
こういう自分ではおかしいと感じることを医者はおかしいとは思わないと言う。どちらが正しいのか解らない。


参加者から

日頃の行動をこと細かくノートにとって、医者が直接見ることがない部分で問題があることを記録に基づいて説明することが大切。一般に医師にも他人にも普通に思えてしまう行動をするので、おかしいと思ってくれない。とにかく詳細な情報に基づいて医師を説得することが大切。

病院を変えるのも一つの方法。医者が認知症について知識が浅い場合、どうしてもわかってもらえないかも。


Eさん

しかし母は元薬剤師であったプライドのためか、その気になってくれないので苦慮している。


参加者から

本人をみてもらった後に時間差で医者から話を聞かせてもらう機会を作ってもらうなど医者に要求するなど工夫が必要かも。


Eさん

判断基準(長谷川式)で30項目中29点をとってしまうので、認知症と判断してもらえない。


参加者から

この方式は意外と盲点を持っていると私も感じている。この点数で安心して放置した結果、症状が進行してしまうこともある。だから家族がおかしいと思うことを根拠に医者に掛け合う。もし医者が動いてくれないようなら医者を変える必要があるかも。


Eさん

以前大きな病院で他の大きな病院に紹介状を書いて欲しいとお願いしたら「非常識だ!」思い切り怒られた。それがトラウマになっている。


参加者から

そうしたケースには苦情相談窓口などに申し立てることで解決しよう。


以下、比較的お話が短く参加者のコメントも少なかったでコメントは割愛します。


Fさん

体調はよくなってきた。食事は作るのが面倒なので惣菜を買ったり、娘に作ってもらうようにしている。
介護度1がついたので、訪問ヘルパーさんに掃除や話し相手をしてもらって助かっている。


Gさん

母親の後見人になったことで月一度の報告書を作成している


Hさん

要介護者と世帯分離をして税金の軽減につなげた


新たに知ったこと、考えたこと

Eさんのお医者さんですら認知症と判断をなかなかしてもらえないという現状はとても大変なことだと思います。加えて当事者が元医療関係者で自身にプライドを持っていて自分は認知症などにはなりえない、という思いを持っては尚更です。

お医者さんに対しては参加者の方のコメントにあるように日ごろの詳細をノートに記録しておき、それを根拠に説明するということがとても大切だとは多くの人から聞きます。
またお医者さんが認知症の判断根拠に使う長谷川式も最近疑問を呈する人が多いようですので、認知症患者の家族としてはこのデータだけを根拠に認知症ではないと判断するお医者さんには反論しなければならないということを記憶しておくべきだと思います。

しかし、ほかの医者への紹介状をお願いした際に叱り付ける医者というのは現在では論外の存在と考えるべきでしょう。自身の判断によほど自信がないと思われかねません。私の見立てはこうだが、納得しないならどうぞほかの医師の意見も聞いてほしい、というような懐の深さがお医者さんには必要だと思います。

認知症自体は社会に認識され始めたとはいえ、お医者さんでも勘違いなさっている方が多いのが現状です。そうしたお医者さんの見立て違いで無駄な時間とお金と精神的苦労をしないためにも認知症に関する基本的知識をXデーになる前から私たちは持っておかなければ現状では損をしてしまうことが多いようです。

また一つ事例、介護の問題点を知ることができました。感謝です。

もし文中や事例などに誤りがあったり、こうした情報もあるよという方、是非ともお教えください。

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