充実の涙(旭川マラソン完走記) | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

 旭川マラソンではフォトサービスが2社入っていた。そのうちの1社 は既に写真の公開が始まっており、早速見てみた(もう1社も公開していたのだが、さっき見ると何故かリンクが外れていた)。で、これを見てみると、開会式の写真もあった。宣誓の写真もアップで何カットか撮られている。やっぱり買わないと悪いかなぁ。


 写真を見るには受付時に配られたチラシに書いてあるパスワードを入力しなければならないが、もしも出場していないけどこっそりと見たいという方は、メールを下さい。


 それでは完走記を続けます。いよいよマラソンはここから。30km地点です。


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 30kmで最後のカーボショッツを補給する。ここまでバナナなどは一切とっていないが、果たしてガス欠にならずに済むのか?人体実験の結果は間もなく出る。


 さて、ここからロングスパートに出るかどうか・・・。気持ちペースをあげてはみたが、右膝と左足首の痛みがはやる気持ちにブレーキをかける。


 勝負所はここじゃない。本当の勝負は、永山橋を渡って下流に向かってから。35kmからが本当のラストスパートだ。だからといって5分40秒台は許されない。スパートするではなく、なおかつ5分30秒前後のペースをキープしてあと5kmを耐えよう。・・・しかし今の私には、上流に向かって5分30秒を維持するということは、スパートするということとほとんど同じ意味であった。


 31km、2時間47分16秒。32km、2時間52分47秒、33km、2時間58分18秒。必死の走りはこの間の3kmをいずれも5分31秒/kmで走り抜けるという、奇跡的なイーブンペースを生み出した。2周目に入ってもマラカスの天使たちのハイテンションな応援も続いており、大いに力づけられた。私が通過して100mほどしてから後方での応援のテンションが最高潮に達していたところをみると、おそらくお目当ての仲間が通過しているのであろう。しかし私はそれを自分に対する声援と解釈し、気分良く走り続けた。


 34km手前で防災道路から堤防へあがる。ここで昨年の旭川マラソンで初フルサブフォーを記録したSeekayさん に追いついた。緻密なペース配分で走るSeekayさん のことだから、今年もきっと4時間は切ってくるだろうと思ったのだが、このあと足が攣ってしまい、惜しくも4時間は切れなかったようだ。


 「45分切りを狙ってください」と言うSeekayさん に「わかりました!」と答えて迎えた34km地点。3時間03分45秒。ペースは5分27秒にあがっていた。もしかして、苦しいところを脱出したか?いよいよ永山橋を渡ると下りになる。ここでペースアップをすると、3時間45分を狙えるのか?計算はできないが、行けるところまで行ってみよう。


 永山橋を渡りながら下流を見る。今走ってきた堤防に、Seekayさん の姿が見える。思えば昨年の永山橋からは、naritaさんとなべちゃん の姿が見えていた。その時は私は失速しており、2人に追い上げられている真っ最中だった。今年はnaritaさんは仕事のためDNS。なべちゃん はぶしちゃんとともにハーフに出場。2人の追い上げを心配することなく、前に向かって走ろう。


 永山橋を渡りきり、堤防から防災道路へと駆け下りる。もう下りではブレーキをかけない。重力に逆らわず、1秒でもタイムを稼いでいく。


 35km通過タイムは3時間09分10秒。ペースは5分25秒と少しあがっている。よし、ここから3時間45分切りに向けてスパートだ。


 私くらいの位置だと、35kmの給水は立ち止まって取っている人が多い。しかし私は走りながら水とスポンジを取り、コップの水を口に含み、スポンジの水を右膝にかける。さあ、ここからが最後の勝負だ。


 最後の勝負・・・こんな勝負をできるのはいつ以来だろう。なんだかかなり昔のことだったような気がする。サロマでは終盤歩きはしたが、確かに時間との勝負をしていた。最後の最後まで諦めずに闘っていた。士別でもOYUちゃんの2時間切りをアシストするために時間との闘いをしていた。しかしそれ以降、最後の勝負とは縁がなかった。最後は必ず諦めていた。最後の勝負・・・こんなにいいものだったんだ!なんだか無性に嬉しくなって、両瞼から涙が溢れてきた。


 おいおい、自己ベストを出したわけでもあるまいし、こんなところで涙を流して失速したら洒落にならんぞ。そう思いながらも、ベストが出るか出ないかなどどうでもいい気持ちになっていた。肝心なのは、最後まで諦めずに全力をつくすこと。結果は2の次だ。結果を重視するあまり、目標に届かないとわかった瞬間に諦めの気持ちが生まれてくるのだ。途中で諦めてしまうというレースは、断じて私のレースではない!


 36km通過タイムは3時間14分42秒。この間は5分32秒と、スパートした割にはあがっていない。おかしい。下流に向かっているのに5分30秒を切れないとは。気を抜いちゃいけない。しっかり走らなきゃ。気を取り直して走った。しかし37km通過タイムは3時間20分15秒。5分33秒と、逆に1秒遅くなった。残り5.195km。このペースでも自己ベストは間違いなさそうだ。ここまできたら無理をする必要はないか?最後の選択の時がやってきた。(つづく)


 これまでの すべてを捧ぐ あと5キロ


 今日の練習内容


 雨の予報だったので、室内走の準備をしていったのに、帰る頃になると完全に風邪の症状が出てきた。結局そのまま帰宅しランオフ。プチ燃え尽きかなぁ・・・。


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