あるNHK番組で

「サークルクラッシャー」をやっていた女性が出てた。

 

その女性は「何者かになりたい」っていう気持ちを

ずっと持っていて、でもなれなくて

色んな男性から好意を持たれることで承認欲求を満たしてた。

 

当時の自分が、その女性がすごく重なった。

 

私だって、仕事で活躍できてないどころか周りに迷惑かけちゃったし

ポジションも落ちちゃったし

恋人と関係性を築くこともできなかったし傷つけちゃった。

自分なんにもできてないどころか害悪じゃん、て。

 

自分のことが

嫌で嫌で嫌で嫌で

嫌で嫌で嫌で嫌で

しょうがなくなってしまった。

 

この気持ちを原動力に一念発起するような気力も起きず

ただただ悲しみと自分への嫌悪感が募った。

 

そして、どこかに吐き出したかった。

だれかに言ってその人が慰めてくれても

解決しないことも気が済むこともないことはわかってた。

それでも吐き出したかった。

 

 

その時にN村さんのことが頭に浮かんだ。

 

 

でも、N村さんは

前に恋愛絡みで酷いことをしてしまったし

今は婚約中の彼女がいるし・・・

少し迷ったけど、電話をかけてみた。

もし都合が合いそうだったら相談してみよう、と。

 

そしたら、その日は用事があって帰宅中だったのに

相談があることを伝えたら、用事をキャンセルして引き返してくれた。

 

 

喫茶店に入って

「どうしても自分を認めることができない・・」って話しを切り出したら

つい泣いてしまった。

人前で泣いたのは久しぶりだった。

 

 

N村さんはずっと

私の話に対して、こうしたらどうかってアドバイスをくれた。

私はどれも否定してしまった。

 

仕事の体制を変えたらどうか?⇒前に部下を追い詰めちゃったから今こういう体制に変えられた。無理だ。

同期のCさんに相談したら?⇒あの人は仕事も家庭も何でも持ってる。そんな人に相談できない。

etc.

 

 

それでもN村さんはずっと付き合ってくれた。

それだけじゃなくて、N村さんは私を心から認めてくれた。

 

今の私と同じ年の頃、N村さんも同じように「何者かになりたい」と思うようになったと。

だから、私が今悩んでいることは変じゃないし、誰もが思うことだって。

 

でも、S藤は絶対だめじゃない。

俺が今まで持った部下でNo.2だった。(No.1はI上さんだけどw)

俺が今までの仕事で一番いい取り組みに入ってくれて、俺を助けてくれた。

だから俺にできることは何でもする。

 

人の相談を聞くことは、そんなに難しいことじゃないけど

相談したい人になるのが難しいんだ。

だから、S藤が相談先として俺を選んでくれたのは嬉しいし

用事があってもこうして駆けつけた。

 

もしS藤が今辛いんなら

辛くならない方法を一緒に考えよう。

 

 

 

 

今思い出しても、泣けてくる。

 

私、酷いことしちゃったのに

今も私に恋愛感情があるわけでもないのに

どうして?て。。

 

この人は本当に優しい人なんだって、思った。

優しくて、男らしくて、かっこいい人だと思う。

 

私を慰めるわけでもなく、励ますわけでもなく

「一緒に考えよう」って言ってくれたこと、本当にうれしかった。

こんなにダメな私のこと、N村さんは信じてくれたんだよ。

 

本当に救われた。

 

 

 

それからN村さんには感謝しかない。

 

付き合っていもいない、

友達関係でもない、

それでもN村さんに対して、私は特別な感情があって

心から幸せを願ってる。

 

自惚れかもしれないけど、

N村さんからもそういう感情を感じる。

 

 

 

 

そんなN村さんと今日は私のおごりで食事に行きます。

 

N村さんは今年結婚する予定だし

私もそろそろ現場を離れることになりそうだし

こういう風に二人で食事に行くこともできなくなっちゃうのかなぁ。

 

 

それでも、N村さんとは何か『絆』のようなものを感じる。

会わなくなっても、きっとそれは変わらないでいられる気がする。