石の研磨作業①
これが、磨きの完成状態(上だけ)です。けっこうな光沢が出ています。
でも、ここまでするのに、大変なんです。
青、黄、オレンジの順に磨いていきます。上の見えている面が研磨面なので、実際に石に当てて水を掛けながら回転させて石の表面を平らにしていく、というイメージです。
ちなみに、青が50番、黄色が200番、オレンジが400番、とそれぞれ人造ダイヤモンドが入っているのです。
番手が大きいほど、粒子が細かくなります。
表面に白い筋のようなものがいくつか見えると思いますが、それの中に人造ダイヤが入っているのです。
今度はダイヤモンド砥石ではなく、レジン砥石というもので磨きます。
それぞれ、400番、800番、グロス(1500番相当)、ハイグロス(3000番相当)と4工程を行います。
石の色がだんだん深くなってきて、光沢らしきものが出てきているのが分かると思います。
最後に、つや砥石です。通常、バフという熱を加えると光沢が出る物を使うのですが、私はこの石に関しては
つや砥石を使います。時間がかかり、光沢を出すのに微妙な加減がいるのですが、とても自然な光沢が出てきます。昔から使われている砥石です。これが完成すると、一番初めの写真の状態になります。
この石だけで、あと五面同じ工程を行わなくてはなりません。つまり、一面が8工程×六面、しなくては完成になりません。とても時間が掛かります。
それだけに、思い通りのものが出来たときは、他では味わえない満足感があります。
この仕事、やってて良かった、と思える瞬間です。
さっそく、石がきました。今から作ります。
石が来ました。こんな感じです。今回は事情があって6面切削(全部、カットしてある)石です。
石は佐賀県から取れた天山御影石という石で西日本では最も硬い石です。
色もかなり濃いようなので今から楽しみです。
さっそく加工に入ります。まずは中台。中台というのは、○○家之墓と書いてある石が竿石(仏石)というのですがその石が載っているすぐ下の石のことです。
今回はその間にスリンという、私たちは座布団といっているのですが、その石が入るので上から3つ目の石ということになります。