某対局を振り返って・・・ | 岡山県将棋情報

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住所不定玉の知り得る範囲で岡山県内のこども将棋関係情報を中心に掲載していく予定です。

先日行われた某「県代表選考会」準決勝戦である対局の終盤の様子を振り返ってみたい。



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勝負は草鞋をはくまでわからないというがまさにその局面だ。1図は先手が4一竜と金を取った手に対し後手も6八成銀と銀を互いに取り合った局面、時間切負けの時計が入っており、皆が盤側に集まってきている中で「もっと冷静に落ちついて読みなさい」というのは盤側の勝手な言い分かもしれない。

この局面で局後も色々検討したところで、先手のNくんの手番。


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ここで
▲3一竜と王手をかけ、Kくん△3二桂と合駒、先手のNくんの手番でよく見ると先手玉には6六馬がよく利いていて即詰みが無いではないか!

ならば後手玉に詰めろをかければよかったわけで、黙って▲2六桂を打っていればNくん勝ちは明白だった。

もどって▲3一竜に対し△3二金と竜に当てるのはどうか?

2二銀は△3四玉、▲3二竜、△2五玉、▲3五竜、△1六玉と逃げられてしまうので▲2二銀と打たず(竜取りに構わずあえて目をつぶって取らせる)▲2五桂と打つのが明解で△3一金なら▲3四銀、△2二玉、▲2三銀成!△同玉、▲2四金、△2二玉、▲2三金打までだった。

Nくんも普段の将棋なら気づいていたはず。「県代表」という大舞台がお互いさまと言えばそれまでだが指し手を狂わせたのかもしれない。Kくんに一日の長があったようだ。入玉を果たしたKくん、大逆転で県代表の座をつかんだ。