時々、教室のこどもがネット将棋を指しているので観戦しているのですが、その中で先手の最善手を考えてもらいたいと思います。次の一手問題の出題なら一目だと思いますが、誰にでも実戦で指している時は気づかないこともあると思います。(図面は便宜上反転させています。Jが教室の生徒さん)
(図面1 ☗2四角まで)
図面1で最善手は何でしょうか?
☖3三歩。☗5七角と馬はとられてしまいますが、四3四飛車が取れますし、☖2八歩も先手で残ります。
実戦では☖2四馬でしたが☗同飛車。これで☖2八歩の筋もなくなり、後手の飛車も無事2八へ生還できました。
進んで下の図面2では既にJがかなり良さそうです。ここでリードを広げていきたいところなのですが・・・どのような手が考えられますか?
(図面2 ☗1六歩まで(馬を取った))
最善手は・・・
☖4九角でした。筆者は☖3五金で飛車・銀両取りでリードを広げるところから考えていましたがよくよく見ると☖4九角から☖2二竜、☗同銀、☖6一銀と絡んで詰んでいました。
実戦は☖6一角、☗3五歩・・・ ☖2二竜(銀取り)は実現しませんでした。
更に進んで盤面はもう終盤です。ここで皆さんならどのように指されますか?Jさんに代わって考えてください。盤上盤外この一手です。
(図面3 ☗6八玉まで)
最善手は・・・☖4七成桂!☗同飛車は☖同角成。☗6九玉は☖5八金まで。☗6七玉も☖5八角成まで。で後手の勝ちでした。
しかし将棋の勝敗は「ゲタを履くまでわからない」とはよく言ったもので実戦は☖7八金、☗6七玉、☖7七金、☗同銀、☖8七竜、☗6五角と攻防に打たれて大逆転!
結局、この将棋の勝者は先手のYさんでした。Jさん、終盤、惜しかった。
筆者の解説はスペースをなぞってみてください。文字が浮かび上がります。