<2011年12月17日の記事の再掲>

 

 長野県木曽郡上松町の児童養護施設「木曽ねざめ学園」に16日、「上松サンタ」という差出人から10万円が入った封筒が届いた。職員らは「クリスマスに合わせて寄付してくれたのでは」と感謝している。

 

 現金は、青色の封筒の中に、A4判の紙に包まれて郵送されてきた。消印は町内の郵便局になっていたが、住所は書かれておらず、手紙も添えられてなかった。

職員たちは「ありがたいけど、直接お礼を言えない」と心苦しそう。

クリスマスプレゼント代の寄付は既にあったので、子どもたちの冬服代に充てるという。

同学園には今年「上松一郎」などの匿名で届けられた寄付が7件あったが、今回の寄付が以前の寄付と同一人物によるものかは分からないという。

 

『中日新聞』 2011年12月17日付

 

<引用は以上>

 

 「タイガーマスク」の名前で児童養護施設にプレゼントをする社会現象は記憶に新しいですが、クリスマス時期に「サンタ」を名乗る匿名の人物が寄付したこの話を読んで、その善意に心がポカポカしました。また全国的にこういう動きが起こればいいのになぁと思います。

児童養護施設とは、親からの虐待など、様々な辛い思いを抱える3~18歳の子どもが過ごす施設です。大昔に孤児院などと呼ばれていました。ちなみに、3歳までの乳幼児は「乳児院」という施設に入所します。

自分と直接、関係なくても、このように見返りを期待せず、名前も明かさない人物の善意にこちらの心まで熱くなります。新しい冬服を買ってもらって喜ぶ子どもたちの笑顔が見えてきそうです。