それでは、第9講の講義を始めたいと思います。本日は、泉質名の順番の注目の仕方についてします。
例1 ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物温泉(杉野沢温泉・新潟)
→泉質名は、前に書いてあるものほど濃いということになります。カタカナで書いている陽イオンについても同様 です。
例2 ナトリウム-塩化物泉
→海に近い温泉地によくみられる泉質名です。両方とも、食塩に関するイオンですので、塩に特化した温泉であると考えられます。
例3 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(草津温泉・群馬)
→この場合、特殊成分が含まれている温泉です。前に書いてある泉質ほど、オリジナリティが高いと思っていただいて結構です。
例4 単純二酸化炭素冷鉱泉(吉野温泉・奈良)
→この場合、二酸化炭素が規定値に達していますが、温泉1kgあたりの溶存物質が1,000㎎を下回っているため、このような泉質名になります。この例の場合は、二酸化炭素成分のみに特化しているということになります。
例5 単純温泉
→比較的多くみられる泉質名で、泉温のみが規定値に達しており、特殊成分や溶存物質が規定値にたっしていないので、こうような泉質名になります。
講義は以上です。ぜひ、ご参考になさってくださいね問題を出すかは検討中です。