実は自分は育成、生産関係者でありながら一口に参加するまであまり高齢馬の産駒について考えたことはありませんでした。

というのも馬喰や調教師さん達が見にきても年齢を気にすることが全くなく(過去12年何百頭と馬を売ってきましたが母馬の年齢を聞いてきた人が一人もいません)、先ずは馬体が最優先というのをこの世界に入った当初から見てきていたというのが理由です。

しかし、一口馬主のブログを読んでいると年齢別のデータなどを取っている人もいて中々調べると面白いなと思い、最近はちょくちょくGoogleで検索をかけて読みあさっていました。

その中でも面白かったのは2世代だけでですが、サンプル3000頭集めたデータにて回収率及びに一頭辺りの平均獲得賞金一位の年齢が16歳だったというこちらのブログのデータを見つけた事ですね。

2世代だと偏りもあるかもしれませんがこれはこれで興味深かったですね。

ただ、年齢別に見るとどうしても高齢の繁殖は分母が小さくなるのと、種馬の質が下がりやすい(大手は別でしょうが中小牧場だと高齢繁殖には受胎率の高い種牡馬が選ばれる傾向が僕の回りではあります)ので高齢繁殖は不利になってしまうように思います。

また、こちら記事にあるように欧州のデータでも16歳以上の繁殖の子供が欧州全体の重賞レースの10%を勝利しているというのも興味深かったです。
先ほども書きましたが基本的に産駒の分母が少なくなってきますので16歳以上の子供で重賞勝利を10%も占めているのは立派な数字だと思います。
ただ、高齢になるとそもそも繁殖牝馬自体が選別されて仔だしが良かったり産駒の成績がいいなど何かしら繁殖牝馬側に有利な条件になっている馬が多くなっているのでこの結果になるのも当たり前なのかもしれません。

そこで、年齢以外の視点からデータを取ってる方がいないかとネットサーフィンをしていたらありました。

サンプルがG1オンリーで500頭と少ないのですが、初子、空胎後、連産とわけてくれていてさらに牡牝でもわけてくれてデータを集めてくれてるブログを発見しました。

詳しいことはこちらのブログにてご確認ください。

ようやくすると、

1 初仔や空胎明けの産駒は牡馬だと連産時よりもやや有利な傾向がみられる。

2 牝馬になると逆に初仔、空胎明けはかなり厳しい数字になっているもののその逆に2~3番仔や空胎明け2~3番仔は牡馬よりも顕著に走る馬が出やすい傾向があるよう。

このように初仔や空胎明けの場合牡牝によって差がみられるというデータは面白いです。

また、以下はその中でも面白いと思った部分を抜粋させていただきました。

牡駒では空胎明けやその後数年の少連産以内であれば、高産次・高齢の母からでも大物が出る傾向があり、6番仔以降がG1連対馬の34%を占める

牝駒では連産での活躍馬が多く、3歳までのG1連対馬では2~3連産目が44%、4連産以上が34%を占める。
高産次・高齢出産であろうと、牝駒が若いうちは平気で走り、6連産目の6番仔であるアストンマーチャン、6連産目の7番仔であるシーザリオ、8連産目の8番仔であるアサヒライジング、8連産目の12番仔であるピンクカメオ、4連産目の10番仔であるダイワスカーレット、そして10連産目の10番仔であるスティルインラブなどが活躍した。
つまり、牝馬では連産を気にするどころか、ぎゃくに連産を狙うべきだといえる。

ただし多連産馬はいずれも5歳春までにターフを去っており、古馬になって活躍する牝馬はその多くがウォッカ、スリープレスナイトのような空胎明け2~3年目の連産馬である。ブエナビスタもきっとこのまま6歳春まで走り抜けるだろう。』

このように違ったデータで見てみるとなるほどと思います。

というのも高齢になれば種の本能なのか産駒が牝馬に偏る傾向があります。
また、受胎率の低下も顕著になってきます。

これらのことからも高齢馬の多くは産駒牝馬寄りになり、また空胎明けが自ずと多くなってしまうかと思います。

それをこちらのデータに当てはめると高齢産駒が厳しいと言うのもわかる気がします。

まあと言ってもデータが少ないのでそんな気がするなレベルのものですが(笑)

ちなみに気になったのでサンレイククインの産駒も調べてみたところ…

サンレイジャスパー初仔の次の2番仔で2連産目の仔

サンレイデューク空胎明けの仔

サンレイレーザー空胎明け2連産目の仔









ちょっと、このデータ当たってるやん!




って興奮してしまいました(笑)

そして気になるクインさんは…










空胎明け2連産目の仔





((((;゜Д゜)))コ,コリャハシルデ!

いや、まあ走るかどうかは別でしょうが嬉しいデータが見方についてくれたなとはおもいます。

今後はこういうデータも見ながら一口馬主ライフを歩んで行きたいと思いました(^-^)/