こんにちは。
大前はるよ事務所でインターンをさせていただいております神谷あおいです。
 
先日、医療法人(社団)豊繁会 近藤病院において、研修を行いました。病院組織の役割や「命」の尊さについて看護部長の越田さんに教えていただきました。実体験を交えて説明してくださったので、とても分かりやすく、自分自身と向き合うことができました。
 
実体験の中で特に心に残っているのは、脊髄損傷により半身不随になった男性の話です。2メートルの高さから落下し、首から下を動かすことができませんでした。その寝たきりの男性が音楽が好きだということを知った看護師の方々は、音楽を演奏する機会を設けました。ピアノを弾いて歌を歌い始めると、今まで閉じていた目が開き、必死に口を動かして歌おうとし、両手を小さく動かしてリズムを取り始めたそうです。
容態が悪化すれば生きる希望を見失うと思いますが、看護師の方々は、たとえ全快の見込みがなくても、患者さんが生きるため頑張ろうと思えるような環境を作り、少しでも苦しみを取り除くことができるように努力をされています。病院内に限らず、周りの人を前向きにして勇気づけることは大切なのではないでしょうか。
 
越田さんは、「自分の力で起きて歩いて食べて笑えることはとても幸せなことだ」とおっしゃっていました。朝起きて、カーテンを開ける。毎朝1分もかからずに終わるこの動作が、半身麻痺の方にとっては、20分以上かかるほど大変なことだそうです。
普段何気なくしている動作の一つ一つが当たり前にできることではないということ、やりたいと思ったことを自分の力でできることの有難さを知っておくことで、優先座席を譲ったり、悩んでいそうな人に声をかけたり、些細なことかもしれませんが、少しずつ行動に移すことができるようになるのではないかと私は思います。
 
インターン期間も1カ月をきりました。人との出会いを大切に、少しでも多くのことを吸収できるよう、頑張りたいと思います。
かみたに