今は亡き、落語家、古今亭志ん朝師匠の書いた本のタイトルである。

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このタイトルに僕は非常に感銘を受けた。

大名人と言われた師匠でも「なんとなくで生きていきたい」って考えてたりするんだなぁって、

その本を読んだ当時色んなことでストレスを抱えていたこともあって、気持ちがスッと楽になった。

古今亭志ん朝師匠はもともと落語家を目指していたわけではなく(父、兄ともに大名人)俳優を目指したり、ぶらぶらしていたりととても奔放で自由な人であったようだ。

 

落語家といえば慎ましく生活していると思われていたのに、一等地に立派な屋敷を構えたり、高級外車を乗り回したりしたのも志ん朝師匠が始まりで、とても派手な一面もあったようだ(父親に相当怒られたそうな)

 

落語を見にいくと、噺の前に必ず枕というものがある。

これは落語に入る前の前振りというやつで、噺の『頭』についているから『枕』と呼ばれていて、志ん朝師匠はこの枕でもお金がとれるすごい方だった。

噺の頭とはいえ、枕次第で盛り上がりは大いに変わる。つまらない枕、無関係な枕では聞きにきた人たちを楽しませることはできないからだ。

僕ら営業にもこの『枕』を使うシーンはあって、例えばプレゼンの時などいきなり商品説明に入るのではなく、無関係な話から少しずつ本題へと繋げていくことをする。

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口八丁とはよく言ったもので、伝え方1つで人や物の印象は大きく変わる。

きっとサロンの中での提案もこの『枕』で少し変わるのではないかなと考えたりしていて、いきなりパーマかけませんか?というよりは、お客様の髪質だったり、スタイリングの仕方だったり、最近の流行だったりの話をしていくことでパーマ比率に良い影響を与えることが出来るのではないだろうか。

そう考えると『枕』って、要はカウンセリングだなって思う。

落語家はその時、聞きにきている人たちの反応を枕で確認しながらどういう噺にするか決めるそうな。

カウンセリングも同様で、来店されたお客様の髪質や気分などに応じて出来る限りの対応をしていく。

落語家も一流ともなれば、枕でお金がもらえるほど。

カウンセリングでお金を頂戴するサロンがあってもいいのでは?(あるのかもしれないけど)

カットやカラー、パーマっていう施術なしで、サロンでのカウンセラー的な仕事が成立してもいいよなぁって

落語家の噺と絡めながら文章書いてたら、そんなこと思いましたって話です。

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