こういうカムバックも

阿南らしくていいんじゃないか?


ども、オレンジコスメの私です🥔



まぁ、長らくブログをお休みしていた

事情はまた書くとして今回はねぇ

突然降りてきたんすよ



これは私が小学生の時の話…

4年か、3年生か曖昧ではあるが

自分の部屋で宿題に励んでいたんです



今ではほぼほぼ遭遇することはないけど

家がド田舎だったからか

田んぼに囲まれていたからか



よくわかんないけど

とにかくハエがちょいちょい出てきてね

家にはハエ叩きとハエ取りテープみたいなのが

常にある状態だった



とはいえ私の部屋は2階にあったし

そこへの侵入は基本的には防いでたんですね

でも、その日は違ったんです



まだエアコンなんて全室に

あるような時代じゃないからさ

窓全開にして茹だるような暑さの中

私は1人勉強机に向かっていました



意外にも私は勉強熱心なところがあって

真剣に算数の問題を解いていたんです

集中、集中、集中…



ぶ〜ん、ぶ〜ん、ぶ〜ん

窓を開けていたからでしょうか

それとも一階からついてきたのか



「ハエ」が私のすぐ側で遊んでいるのです

奴らの飛行音は蚊と並ぶくらいに

集中力を乱す非常に不快な音です



私は勉強に集中しながらも鉛筆を

握っていない方の手を使い

何度もハエを追い払う動きをしました



でも米粒に羽が生えたような

小さなハエは私の手をまるで意に介さず

ふらりふらりと私の側を飛び回るのです



何故、こいつらは危険をおかしてまで

人間の側を飛び回るのだろうか?

飛ぶだけならまだしも挑発的な態度で

私の神経を逆撫でまでする



私は考えたのです



「もしかして、じいちゃんの兄貴か?」

その頃に亡くなってしまった祖父の兄

山奥に住んで猟犬を何匹も使う狩人



私は祖父の兄に可愛がられていました

しかしそのお葬式では「悲しい」という

感情が正直理解出来ずにいて

車の中でゲームにいそしんでいた



「あんなお別れの仕方はないじゃろう」

ハエに転生した祖父の兄が私にそのことを

伝えにやってきたのだろうか?



子どもの感性というか想像力は凄いです

この件がキッカケでいまだにハエと遭遇し

そのハエが自分に寄ってくると

誰かの魂が入っているのでは?と思うほど



まぁそんな話はいいんです

最初は少し鬱陶しいな、そこから生まれ変わり?

多少の情けをかけたくなってみたりして

最終的には処刑してやるになるのだから



子どもってのは残酷でもあります

で、勉強机にいるわけですから

当然ハエ叩きの類は近場にないんです

もちろん無駄に動くのも私は嫌なわけです

(当時からめんどくさがり屋)



ハエを罰する物はペラペラのプリント

消しゴム、筆箱、ノートや本くらいなものでして

極力自分の物で殺生はしたくない



そうなると…このプリントか…

プリントの攻撃力なんてものは

たかが知れています



風の抵抗力を露骨に受けて

ハエのスピードに追いつけません

嘲笑うかのようにハエは飛び回ります



この時イライラはほぼ頂点に達してしまい

私は部屋の中で暴れてしまいました

動かずに、と思っていたにも関わらず

ハエを仕留めるために発狂したのです



もちろんそんな我を忘れたがむしゃらな

クソガキに捕まるほどハエは間抜けではなく



「まるでこの部屋はオレのものだ」



そう言わんばかりに私の目の前を

悠然と飛び、時に休憩のフリをしつつ

スリスリと手を合わせ合掌のポーズ



怒りが頂点を超えると人はどうなるか?

途端に頭の中は澄み渡り冷静になるんです

そう、私はそのモードについに入りました



PDCA



Plan 計画を練り

Do 実行に移す

Check 評価して

Action 改善する



サラリーマンなら当たり前のサイクルを

小坊の私がやってのけるとは

末恐ろしいクソガキだったと回顧します



私はハエの行動パターンを読みました

いや、読むというより同化したんです

面白いようにハエの思考が流れてきます



しめしめ、これで計画は成った

あとは実行に移すだけの簡単なお仕事

私は鉛筆を削り機に突っ込んで

その時を待ちました



ゴゴゴゴゴ、ガガガガガ

ハエに声帯はないでしょうから

さしずめ鉛筆削りの音が奴の断末魔です



削りに削った鉛筆はまるで「刀」のようです

私はハエが着陸しやすいように左手広げて

息を止め「ただの物質」になりきりました



右手には刀(鉛筆)

左手はたなごころ



ハエは飛び回るのをやめて

私の計画通り左手にトランジット

そっ…と右手を動かして狙いをさだめ

ハエに向かって一直線に刀を振り下ろした



ザクッ!!!!

小気味良い音が響いた、のは

私の身体の中からです



音と同時に熱いものが手の平を伝います

「ハエが流血か?!」んなわけなくて

激痛で我に返りました



ハエは私の会心の一撃を華麗に避けた

そして私はどんな悩みを抱えていたの?ばりに

突如として自傷行為に走っただけの少年…



Plan…Do…計画、実行…

Checkは…するまでもありませんが

ただのバカです



だいたい手の平を受け皿に

尖りに尖った鉛筆で米粒サイズのものを

ぶっ刺そうなんてバカ以外の何者でもありません



Action 改善?するなら頭でしょうね

このハエは爺さんの兄貴か?とか

鉛筆で仕留めたろう!なんて考えちゃう

私の頭を根本的に改善せねばならんでしょう



ハエは左手に鉛筆をぶっ刺して

痛みに唸りつつバカな自分に気付き

色んな感情で涙するとんでもなくバカな私に

愛想をつかして出ていきました



なんであんなことやっちゃったんだろう?

皆さんもあるんじゃないですかこういうの

でも、そういう経験が今の自分を作ってるんです



なんてことは言いませんよ

鉛筆刺すやつは呆れるほどバカです

そのバカは歳を重ねても直りませんね🤷‍♂️


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