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病院の待ち合いでのこと。

 

 

 

私の近くに座って診察を待っている女性に、看護師さんらしき人が声をかけました。

 

私は病院の待ち合いでは患者さんの顔を見ないようにしています。

 

何か気まずいわけでもないし、知り合いに会うこともなさそうですが、それでも何となく、待ち合いにいる人の顔やお腹はなるべく見ないようにしています。

 

 

普通の産婦人科よりも、デリケートな問題を抱えた人が多い病院だと思うからです。

 

私の待っていた待ち合いには、不育診療科という診療科からも、恐らく天使ママが多かったんじゃないかな。

 

不育症検査を受けるのは、2~3回の流産死産を繰り返した人だと先生は言われていましたし。

 

 

妊娠をしたことがない人にはしない検査だとも言われていたので、恐らく私の座っていた近くには天使ママさんが多かったんじゃないかと思います。

 

 

 

待ち合いにはこの日も沢山の女性がいましたが、みんないつもの通りとても静か。

 

その中で看護師さんの声が響きました。

 

 

どうやらこの看護師さんに声をかけられた女性は、出産が間近に迫っている様子。

 

顔もですがお腹も見ていないので、どれくらいの週数の妊婦さんかは全く知りませんが。

 

 

この看護師さんは、出産に向けて準備するものなどの話しをしていました。

 

 

「陣痛が来たらすぐに病院に来て下さい。

 

家の方に送ってもらうのが一番ですが、無理ならタクシーで。

 

最近は陣痛タクシーというのがあるんですが、ご存じですか?」

 

 

 

 

じ、陣痛タクシーがあるの?

 

 

 

知らなかった!

 

勉強になります。

 

 

と、思わずここで看護師さんの声に耳を傾けてしまいました。

 

 

「それから、この後は赤ちゃんが大きくなって胎動が少なくなるかもしれません。」

 

 

と、胎動の話を始めました。

 

 

「でも全く胎動がなくなるということはありません。

 

もしも半日~1日胎動がなければそれは普通のことではありません。

 

それを踏まえて、何かおかしいと思ったらすぐに病院に来て下さいね。」

 

 

 

こういう説明もするんだ。

 

でもこれは私の経験ですが、半日胎動がなければもう厳しいのかも……。

 

と、思い出したら悲しくなってきました。

 

 

 

 

 

次に看護師さんの言葉が耳に入ってきたのは、この説明。

 

 

「……で、この時にお祝い御膳をお出しします。

 

楽しみにしていて下さいね。

 

といっても、その直前にご飯を食べるのでお腹はそこまで減っていないかもしれません。」

 

 

 

お祝い膳か~。

 

私の妊娠中は、抑えられない食欲との戦いでした。

 

妊娠糖尿病の疑いのために食事管理をしていたので、産後はしっかりと好きなものを食べよう!

 

産後、体が落ち着いてきたらうなぎを食べたい、マグロも食べたい!!

 

焼き肉もがっつり食べたい!!

 

なんてことを考えていました。

 

そしてお祝い膳にも憧れていて、食べるのをとても楽しみにしていました。

 

 

食事制限が多く、食に対しての感覚がおかしくなっていた私は、お祝い膳を本当に楽しみにしていました。

 

 

 

 

そんなことを思い出しました。

 

 

 

あぁ、待っている患者数は多いのにとても静かな待ち合いで響く看護師さんの声。

 

しかもとても近くではっきりとした口調で説明されていたので、どうしても耳入ってしまう。

 

 

聞きたくない。

 

 

デリケートな問題を抱えた女性が並んで静かに座っているこの待ち合いじゃなくて、他の場所で説明することは出来なかったの?

 

 

もうすぐ呼ばれそうだったのでその場から逃げるわけにもいかず、そんな自分本位なことを思ってしまいました。

 

 

 

でもいくらどんなに傷ついていても、世の中は傷ついた人中心で回っているわけではない。

 

慣れるしかない、自衛するしかない。

 

自分が嫌だと思うことがあれば、改善を相手に求めるのではなく、自分が何らかの努力するもの。

 

逃げるとか、避けるとか、場合によっては相手と話し合って妥協点を見つけるとか。

 

 

それが社会では当たり前というか普通のこと。

 

そしてそれに尽きる、と思っています。

 

 

 

もしかしたらこの説明を受けていた妊婦さんも、気まずかったかもしれません。

 

この待ち合いにいたということは、不育症で悩んでいる可能性も大きいですし、そしてそうだとしたら、近くにいる女性たちは不育症で子どもを亡くしている可能性の高い人ばかりだと想像がつくでしょうし。

 

そうだとしたら、もしかしたら気まずかったのではないかなと思います。

 

たまたま不育症とは全く関係のない妊婦さんが座っていた可能性もありますが。

 

 

 

看護師さんもこの妊婦さんに説明しようと、忙しい中を抜けだしてようやくこの時間が持てたのが、たまたまこの待ち合いだったのかもしれません。

 

大事な話だから絶対に今日説明しなくては!と思っていたかもしれません。

 

命に関わる大切な説明ですもんね。

 

 

 

看護師さんと妊婦さん、この二人の事情を勝手に想像してみたら、思い出してしまった辛い思い出もちょっと緩和されました。

 

 

 

 

 

が、この後の精神科での診療で、これ以外のことで色々あった張り詰めていた緊張がとれて、泣いてしまいました。

 

 

 

でも泣いたらすっきりした。

 

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私はまだ精神状態が不安定で、人に気が使える状態ではありません。

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