豚子の一生 | ぐしゃ人間 亀 日記

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などでギターを弾いている人のブログです。


私は豚子。

 

 

日本のある農村の豚小屋に住んでいるよ。
 

 

 

私は、ナナメ前の檻から見えるブタ男君のことが気になっているの。
 
毎日、エサをおいしそうに食べる横顔を見ているうちに、
カレのことが気になって気になって仕方が無くなってしまった。
 
この気持ちを伝えたいけれど、
私は最近とても太ってきたし、
醜い見た目なので、気持ちを伝えることはできない。
最近は、カレのために少しだけ食べるのを我慢しているの。
痩せて少しでもきれいになったら、ブタ男くんは、私のことを気にかけてくれるかな?
それでも毎日、顔を見れるだけで幸せだなあ。
 
 
ある日、同じ小屋の中で一番ぽっちゃりだったブタ美おばさんが
私たちに食事を持ってきてくれるニンゲンに連れて行かれた。
ブタ美おばさんは、何日経っても戻ってこなかった。
彼女は、「ニンゲンノエサ」になるらしい。
 
私も、いつかは死んでしまうかもしれない。
だから、1日1日を大切に生きなくちゃ。
 
 
 
 
 
ある日、私のお母さんがニンゲンに連れて行かれた。
お母さんは、「ニンゲンの役に立つために、誇りを持って行って来るわ」
と、私にニッコリと微笑んでくれた。
 
 
 
季節はめぐり、私もあと1日でニンゲンに連れて行かれる日がやってくる。
ブタ男くんに気持ちを伝えられないのが心残りだけれど、
 
 
私のような醜いブタが本当の気持ちを伝えたところで、
幸せな展開が待ち受けているとは限らない。
 
 
 
現実は、漫画やギャルゲーみたいに
何もできないとりえのない主人公がなぜかモテるような展開は待っていないのだから。
 
せめて、私のようなブタを、
ニンゲンが「おいしい」って言って食べてくれることを夢見ているよ
 
 
今日はニンゲンに連れて行かれる日。
ブタ男くんには、結局気持ちを伝えることができなかったけれど、
私の人生の目標は、「ニンゲンの役に立つこと」だから、
気持ちを切り替えてがんばるブー!
 
 
いたい・・・・くるしい・・・・
 
しにたくない・・・・
 
 
ブタ男くん・・・おかあさん・・・・
 
 
どうか、私の体が、せめてニンゲンの役にたてますように・・・
 
 
 
 
 
 
 
ある家族の食卓
 
母親「今日は豚の生姜焼きよ~」
姉「いただきま~す」
妹「おまえの分のしょうが焼きちょっともらうわ」
父「志村どうぶつ園ハジマタ」
 
 
家族の晩御飯後、深夜2時
姉「・・・・」
「つらい」「くるしい」「死にたい」
手首を切る
「何も良いと思えない」
「ああああああああああああああああああ」
「死にたい」
 
 
「死にたい」
 
「何もいいとおもえない」
 
 
 
 
「死にたい」
 
 
 
 
豚子「・・・・」
姉「ハッ」
 
 
豚子「・・・・許さない
姉「豚の・・・亡霊!?ガクブル」
 

豚子「私が・・・どんな思いで生きてきたか・・・・・・・・・・・あなたにはわからないでしょうね?
姉「(なぜ豚が野々村のマネを・・・!?)」
「野々村議員」の画像検索結果
 
豚子「お前は!たとえ貧乏だとしても衣食住があって!明日死ぬかもしれない豚の気持ちを考えたことがあるのか!」
豚子「どうせ死んでしまうから、気持ちを伝えられない豚の気持ちがわかるか?」
豚子「それを、仕事がつらいとか学校がつらいとか彼氏ができないとか家族とケンカしたとかそんな理由で!!!」
豚子「簡単に死ぬとか言うな!!!!!この・・・ブタ野郎!!!!!


ー終ー