年をまたいでしまいましたが、連載の4回目です。
過去記事がまだの方は過去記事からお願いします。
 

 

⑤良問にあたる

前回の記事(その3)で、楽しむには適度な難易度の問題を選ぶことが大事と書きましたが、問題を選ぶ際に大事なのは難易度だけではありません。問題の質もとても大事です。

 
感覚的な話になってしまいますが、
算数では解けた時に「気持ちいい」問題というのがあります。
逆に徒に難しいだけで解けてもつまらない問というのもあります。
これは読解/情報整理、思考(試行)、計算、…といった各要素のいずれで難しくしているかの違いではないか、というのが私の考えです。
 
↓以前に書いたことがある算数の解き方のプロセスの話
後者の例を挙げるのは憚られますが、あくまで個人の感想としては「トッ○クラス問題集」などは、計算を複雑にしていたり、条件の把握が面倒なだけであまり…(以下自粛)。
 
逆に気持ちいい問題というのは頭の使い方、思考(試行)の部分に重きが置かれた問題で、条件の把握や計算はシンプルな方が、算数の面白さ、「気持ちよさ」は感じやすいと思います。
 
この観点でのおすすめは、低学年ならなんといっても算数ラボです。
中学受験をするしないに関わらず、万人におすすめできます。
易しめの級から始めるのが楽しむコツです。
 

↓各級に「考える力」「図形」「考える力2」の3冊があります。

 
後に中学受験算数で出てくるたくさんの「○○算」(特殊算)で使う考え方を楽しみながら自然と身につけることができ、「結果的に」先取りにもなるでしょう。
 
そして全学年にわたって「Z会グレードアップ問題集(文章題)」も、気づきや学びが多い良問揃いだと思います。
ただ、ちょっと難易度は高めなので、少しサポートしてあげないと、
算数ラボのように自分一人で楽しくどんどん進める、
というのは難しいかも知れません。
 
↓我が家で最初に取り組んだドリルは、小2の終わりのこの問題集でした(→)。
高学年になってくると、その後の数学と同様に「一見全然違う問題なのに実は同じ頭の使い方をしていることに気づかせてくれる」とか、「ある視点から考えるとすごく難しそうなのに、別の視点から考えるとパッと視界が開けたように解ける」といった問題に「気持ち良さ」を感じるのではないかと思います(個人の感想です)。
 
この観点からは「スピードアップ算数」がとても良いです。

読解/情報整理が面倒でない「一行題」の形なので、

面倒くさがりの長男にはとても合っています。

繰り返すと1ページが10分くらいで終わるので、

最近触れていない単元の復習(思いだし)もとても効率的にできます。

考え方のヒントをイラストで描いている右ページもとても秀逸です。

 
↓長男には、算数ラボ以来の大当たりでした(→)
私は日能研の算数教材にも良問が多いと感じています。
特に、多くの人が飛ばしてしまうであろう(…笑)「栄冠」の学び直し②(研究してみよう)は極めて本質的で、算数のセンスを伸ばしてくれる良問だといつも感心しています。
 

 

書き始めると次から次へと書きたいことが出てくるもので、

この連載ももうあと1回だけ続けさせていただきます。